法令上の制限は「何点取れるか」ではなく「何点取るべきか」で考える
宅建試験の勉強を始めると、多くの受験生が次のような疑問を持ちます。
「法令上の制限は何点取ればいいのだろうか」
「満点を目指した方がいいのだろうか」
「苦手だから最低限でいいのだろうか」
実は、この考え方が合否を大きく左右します。
合格する受験生は「何点取れるか」ではなく、「合格するために何点必要か」を先に計算しています。
宅建試験は50問中何点取れるかを競う試験です。
法令上の制限だけができても合格できません。
反対に法令上の制限を少し落としても、他の科目でカバーできれば合格できます。
つまり重要なのは全体最適です。
本記事では過去の出題傾向や合格者の得点パターンをもとに、法令上の制限で目指すべき得点と最も効率的な勉強法を解説していきます。
宅建試験全体から見た法令上の制限の重要度
法令上の制限は何問出題されるのか
宅建試験では例年8問前後が法令上の制限から出題されています。
出題される主な法律は、
都市計画法
建築基準法
国土利用計画法
農地法
宅地造成及び特定盛土等規制法
です。
50問中8問ですから、全体の16%程度を占めています。
数字だけ見るとそれほど多くないように感じるかもしれません。
しかし実際には非常に重要な得点源です。
合否を左右する理由
法令上の制限は民法と違い、理解力だけでなく反復学習によって得点しやすい特徴があります。
民法では初見問題や応用問題が出題されることがあります。
一方で法令上の制限は過去問との類似問題が非常に多く出題されます。
つまり努力が点数に直結しやすい科目なのです。
合格者の多くが法令上の制限を得点源にしている理由もここにあります。
合格者は法令上の制限で何点取っているのか
合格者の平均的な得点
合格者の学習状況を分析すると、多くの人が法令上の制限で6~7点を獲得しています。
8問中6~7問正解です。
正答率でいうと75%から87%程度になります。
実はこれが非常に重要な数字です。
なぜなら満点ではないからです。
満点を取る必要はない
受験生の中には、
建ぺい率も完璧にしたい
容積率も完璧にしたい
細かい数字も全部覚えたい
という人がいます。
しかし合格者の勉強法は少し違います。
頻出論点を確実に取る
難問はある程度割り切る
基本問題を絶対に落とさない
この考え方です。
宅建試験は100点満点を目指す試験ではありません。
合格点を超えれば合格です。
そのため法令上の制限で8点満点を狙うよりも、6~7点を確実に確保する方が圧倒的に効率的です。
目標点数をレベル別に設定する
初学者の場合
初学者ならまず5点を目標にしましょう。
最初から高得点を目指す必要はありません。
法令上の制限は最初は専門用語が多く感じます。
しかし頻出論点だけ学習すれば5点程度は十分狙えます。
合格ラインを目指す人
本試験で合格を目指すなら6点以上が目標です。
6点取れるようになると全体得点が安定します。
実際、多くの合格者はこのラインをクリアしています。
高得点狙いの人
40点以上を目指す受験生は7~8点を狙います。
ただし注意が必要です。
法令上の制限で1点上げるために20時間使うよりも、宅建業法で1点上げる方が簡単な場合があります。
常に得点効率を意識しましょう。
捨て問の考え方
捨て問は悪ではない
真面目な受験生ほど、
全部覚えなければならない
全部正解しなければならない
と考えます。
しかし宅建試験は時間との戦いです。
すべてを完璧に覚えるのは現実的ではありません。
そこで重要なのが捨て問という考え方です。
捨てるべき問題
細かすぎる数字問題
初見論点
マニアックな例外規定
こうした問題は他の受験生も苦戦します。
1問に何時間も使う必要はありません。
捨ててはいけない問題
建ぺい率
容積率
開発許可
農地転用
接道義務
これらは毎年のように出題されます。
ここを落とす方が危険です。
最も得点効率が高い学習順序
第1段階 都市計画法
最優先は都市計画法です。
法令上の制限の中心となる法律です。
用途地域
開発許可
市街化区域
市街化調整区域
地区計画
この辺りを押さえるだけで得点力が大きく向上します。
第2段階 建築基準法
次に建築基準法です。
建ぺい率
容積率
道路
接道義務
防火地域
ここは頻出論点の宝庫です。
第3段階 農地法
農地法は比較的覚える範囲が狭いです。
短期間で得点源になります。
第4段階 国土利用計画法
出題数は少ないですが、学習量も少ないため効率的です。
第5段階 宅地造成及び特定盛土等規制法
最後に仕上げます。
基本事項だけでも十分対応可能です。
得点効率分析から見える最強戦略
1時間当たりの得点効率
合格者が意識しているのは勉強時間ではなく得点効率です。
例えば、
用途地域を学習する
建ぺい率を学習する
容積率を学習する
これらは毎年出題されます。
非常に効率が良いです。
一方で滅多に出ない論点を何時間も勉強するのは効率が悪くなります。
過去問の重要性
法令上の制限はテキストより過去問が重要です。
なぜなら出題パターンが非常に似ているからです。
過去問を繰り返すことで、
出題者のクセ
引っ掛けパターン
頻出論点
が見えてきます。
本試験1か月前の得点戦略
新しい知識を増やさない
直前期になると不安になります。
しかしこの時期に新しい教材へ手を出すのは危険です。
今まで学習した内容を完成させる方が重要です。
間違えた問題を中心に復習
直前期は弱点補強の時期です。
正解した問題ではなく、
間違えた問題
迷った問題
偶然正解した問題
を優先的に復習します。
頻出論点だけ確認する
用途地域
建ぺい率
容積率
開発許可
農地転用
接道義務
これだけでも十分戦えます。
本試験当日の解き方
完璧主義を捨てる
難問に時間を使わないことが重要です。
わからない問題は一旦飛ばします。
消去法を使う
法令上の制限は消去法が有効です。
選択肢を比較すると明らかにおかしいものが見つかります。
迷ったら基本原則
細かい例外ではなく基本ルールを思い出します。
多くの場合、それだけで正解に近づきます。
法令上の制限で合格を引き寄せるために
法令上の制限は満点を目指す科目ではありません。
合格点を超えるための得点源です。
目標は6~7点。
学習の中心は過去問。
優先順位は都市計画法と建築基準法。
この3つを意識するだけで学習効率は大きく変わります。
宅建試験は努力量だけでなく戦略が重要です。
何を捨てるか。
何を優先するか。
どこで点を取るか。
これを明確にした受験生ほど短期間で合格へ近づきます。
法令上の制限は正しい戦略で学習すれば最も得点しやすい分野の一つです。
まずは頻出論点を徹底的に攻略し、本試験で6~7点を確実に確保できる状態を目指しましょう。
