売買と期限の計算は、宅建の権利関係で数字と日付を正確に処理する必要がある論点です。単に「初日不算入」と暗記するだけではなく、どの日を起算日とし、いつ期間が満了するのかを順番に判断しなければなりません。この記事では、期間計算の基本手順、応当日や休日の例外、令和4年問5の過去問攻略を中心に整理します。
売買と期限とは|問題文を読んだら最初に何を見るか
期間計算の問題では、最初に契約が成立した日時と、期間が日・月・年のどの単位で定められているかを確認します。期間の途中からスタートする場合には初日を数えないため、起算日を誤ると、その後の計算を正しく行っても最終的な答えがずれます。この章では、問題文から拾う語句と、期限を求めるまでの基本的な処理順序を整理します。
問題文を読んだら、①契約日時、②初日を算入するか、③期間の単位、④応当日または末日という順番で確認します。特に「午前10時に契約」「1か月後」「1年後」「末日が休日」といった表現は、そのまま計算ルールを特定する手掛かりになります。日付を頭の中だけで動かさず、一段階ずつ処理することが重要です。
問題文で最初に確認したい語句は次のとおりです。各語句について、単なる意味ではなく、その後に何を計算するのかまで結び付けます。この表を基準にすると、長い選択肢でも期限計算の論点を素早く分類できます。
| 問題文の語句 | 判断ポイント |
|---|---|
| 午前10時に契約 | その日の途中から開始するため初日不算入を確認 |
| 翌日 | 起算日になるか確認 |
| 1か月後 | 応当日を探して、その前日終了時を確認 |
| 1年後 | 起算日の1年後の応当日を確認 |
| 応当日がない | その月の末日を確認 |
| 末日が休日 | 翌日に繰り下げるか確認 |
| 弁済期限 | 期間満了時点と一致するか確認 |
| 引渡日 | 起算日から期間を正確に計算する |
期間問題は、カレンダーを感覚的に数えると誤りやすくなります。まず起算日を確定し、その後に応当日を探し、最後にその前日終了時または例外を確認する方法が基本です。順番を固定することで、数字や月の日数が変わっても同じ方法で処理できます。
宅建試験ではここが狙われやすい
期間計算では、難しい条文知識よりも「一日ずらす」タイプの誤肢が作られやすい点に注意が必要です。たとえば契約日を1日目として数えさせる、応当日そのものを満了日とする、休日の場合に翌日ではなく前日へ動かすなど、正しい計算から一日だけずらした選択肢は非常にもっともらしく見えます。そこで本試験では、最初から答えの日付を予想せず、起算日→応当日→その前日→例外確認という処理順序を紙の上でも固定することが有効です。
さらに「1か月後」と「30日後」を同じものとして扱う考え方にも注意が必要です。月を単位とする期間では、単純に日数を足すのではなく、起算日を基準に対応する日を確認するという考え方が必要になります。問題作成者は、日数計算の感覚で答えを選ぶ受験生を狙って月末や短い月を組み合わせるため、期間の単位を最初に確認してください。
初日不算入と起算日|契約した日は原則数えない
期間計算では、その日の途中から期間が始まる場合、原則として契約した日を数えず翌日から計算することが基本になります。令和4年問5でも、午前10時に契約を締結したケースについて、契約当日を数えず翌日を起算日として処理しています。この章では、初日不算入と起算日の関係を中心に判断方法を確認します。
たとえば10月17日午前10時に契約を締結した場合、10月17日は一日の途中から始まっているため、その日を期間計算へ入れません。翌日の10月18日が1日目となり、ここを起算日としてその後の期間を計算します。最初の一日を誤ると満了日も一日ずれるため、この確認が最優先です。
8月31日午前10時に契約した場合も考え方は同じです。8月31日は数えず、翌日の9月1日が起算日になります。月が変わるケースでも、まず初日を除いて翌日へ進むという処理を変えないことが重要です。
比較すると、次のように整理できます。契約月や月末かどうかに惑わされず、期間が一日の途中から始まっているかに注目してください。起算日が決まってから初めて1か月後や1年後の計算へ進みます。
| 契約日時 | 契約日の扱い | 起算日 |
| 10月17日午前10時 | 数えない | 10月18日 |
| 8月31日午前10時 | 数えない | 9月1日 |
| 5月30日午前10時 | 数えない | 5月31日 |
この表から分かるとおり、契約日の日付そのものが重要なのではありません。一日の途中から期間が始まるため、その日を除外し翌日を起算日にするという考え方が共通しています。月末付近の問題でも、最初の処理は同じです。
例題1
AとBが4月10日午前10時に売買契約を締結し、その日から期間が進行する場合、4月10日を1日目として期間を計算する。
解答・判断ポイント
正解:×。注目する語句は「午前10時」です。一日の途中から期間が始まっているため、4月10日を数えず翌日の4月11日を起算日として計算します。
誤肢分析
誤っている語句
「4月10日を1日目」
正しい修正
「翌日の4月11日を1日目として計算する」
この問題は、契約を締結した日と起算日を同じ日だと思わせるひっかけです。期限計算では契約成立日を見つけた後、直ちに足し算を始めてはいけません。まず初日算入か初日不算入かを確定します。
例題2
8月31日午前10時に契約を締結した場合、初日不算入によって9月1日が起算日となる。
解答・判断ポイント
正解:○。8月31日は期間の途中から始まっているため数えません。したがって翌日の9月1日を起算日として、その後の期間を計算します。
宅建試験ではここが狙われやすい
初日不算入では、計算そのものより「どの日を1日目にするか」を入れ替えた誤肢が狙われやすくなります。契約締結日をそのまま起算日にする文章は感覚的に自然ですが、午前10時など一日の途中からスタートする設定では、契約日を数えず翌日から期間を進める点が判断の核心になります。問題文で具体的な時刻が示されていたら、数字を計算する前に「当日は数えるのか」と自問する癖をつけてください。
さらに8月31日や12月31日のような月末を契約日にすると、月が変わるため心理的に複雑に見えます。しかし、月末であっても処理順は変わらず、まず契約日を除き翌日を起算日として確定させます。出題者が日付を複雑にしても、ルールを一段階ずつ適用すれば処理できるため、最初からカレンダー全体を数えないことが重要です。
月・年で定めた期間|応当日から満了日を求める
月や年を単位とする期間では、起算日を決めた後、その期間後に対応する日である応当日を確認することがポイントです。令和4年問5では、起算日の1年後または1か月後の応当日を求め、その前日終了時を期間満了として処理しています。この章では、1年と1か月の計算を比較しながら判断手順を整理します。
10月18日が起算日で期間が1年の場合、1年後の応当日は翌年10月18日です。その前日終了時に期間が満了するため、具体的には翌年10月17日が引渡日になります。翌年10月16日とする選択肢は、一日早く計算しているため誤りとなります。
一方、9月1日が起算日で期間が1か月の場合、1か月後の応当日は10月1日です。その前日である9月30日の終了時に期間が満了するため、9月30日が弁済期限になります。1か月を機械的に30日として計算するのではなく、応当日を利用することがポイントです。
二つの計算を比較すると、期間の長さが違っても処理手順は共通しています。まず起算日を確定し、次に「○か月後」「○年後」の同じ日を探し、最後にその前日終了時を確認します。次の表で判断手順を整理してください。
| 起算日 | 期間 | 応当日 | 期間満了 |
| 10月18日 | 1年 | 翌年10月18日 | 翌年10月17日終了時 |
| 9月1日 | 1か月 | 10月1日 | 9月30日終了時 |
「応当日」と「満了日」を同じ日として扱わないことが重要です。応当日を見つけたら、そこで計算を終了するのではなく、その前日終了時という一段階を入れます。この一段階を忘れると、選択肢の日付が一日ずれます。
例題3
10月18日を起算日として1年間の期間を定めた場合、翌年10月18日の終了時に期間が満了する。
解答・判断ポイント
正解:×。1年後の応当日は翌年10月18日ですが、期間が満了するのはその前日終了時です。したがって、翌年10月17日終了時が満了となります。
誤肢分析
誤っている語句
「翌年10月18日の終了時」
正しい修正
「翌年10月17日の終了時」
この誤肢は、応当日と満了日を同じものとして扱わせる問題です。応当日を求めることは計算の途中であり、最終回答ではありません。応当日の前日を確認するところまで処理します。
例題4
9月1日を起算日として1か月の期間を定めた場合、10月1日が応当日となり、9月30日終了時に期間が満了する。
解答・判断ポイント
正解:○。起算日の1か月後に対応する日は10月1日です。その前日である9月30日の終了時に期間が満了します。
宅建試験ではここが狙われやすい
月や年の期間では、「応当日を正しく求めた後の一日」を利用して誤肢が作られます。たとえば起算日が10月18日なら翌年10月18日を答えにしたくなりますが、その日は応当日であり、期間満了は原則としてその前日終了時になります。したがって、起算日→応当日→前日という三段階を一続きの公式として処理し、途中の応当日を最終回答にしないことが必要です。
また、1か月を30日、1年を365日として単純な日数計算に置き換える方法も危険です。月の日数は28日、29日、30日、31日と異なるため、月や年を単位とした問題では対応する日を探す方が安定します。本試験で「1か月」「1年」と書かれていたら、まず応当日を探すという反応を固定してください。
満了日の例外|休日と応当日が存在しない月
期間計算では、通常の応当日による処理だけでなく、応当日が存在しない場合と末日が休日に当たる場合の例外を区別する必要があります。令和4年問5では、この二つの例外がそれぞれ別の選択肢として使われています。この章では、月末と休日の処理を混同しないよう比較して整理します。
一つ目は、期間の最後の月に応当日が存在しないケースです。5月31日が起算日で1か月後を考えると、対応する6月31日は存在しないため、6月30日終了時が支払期限になります。存在しない日を無理に翌月へ繰り越して7月1日とするわけではありません。
二つ目は、期間の末日が休日に当たる場合です。この場合には、提供された過去問解説では翌日を満了日として一日繰り下げる処理が示されています。前日へ一日繰り上げるとする選択肢は、方向を逆にした誤りになります。
この二つは「通常どおりの日付では終わらない」という点では似ていますが、処理する理由が異なります。応当日が存在しないケースでは月の日数が問題となり、休日のケースでは本来の満了日が休日であることが問題になります。次の比較表で区別してください。
| 例外 | 問題の原因 | 処理 |
| 応当日が存在しない | その月に対応する日付がない | その月の末日 |
| 末日が休日 | 本来の満了日が休日 | 翌日に繰り下げる |
この二つを混ぜると、「月末なら翌日」「休日なら前日」など誤った処理につながります。問題文でまず「日付そのものが存在しないのか」「日付は存在するが休日なのか」を確認してください。原因を確認してから例外ルールを当てはめます。
例題5
5月31日を起算日として1か月の期間を定めた場合、6月31日が存在しないため、期限は7月1日となる。
解答・判断ポイント
正解:×。6月31日という応当日は存在しないため、その月の末日である6月30日終了時を確認します。翌月1日へ自動的に繰り越すわけではありません。
誤肢分析
誤っている語句
「期限は7月1日」
正しい修正
「期限は6月30日終了時」
この問題では、存在しない日付を翌月へ送るという誤った感覚を利用しています。応当日が存在しない場合には、その月の末日という処理を優先します。月末問題ではカレンダーの日数確認が必要です。
例題6
期間の末日が休日に当たる場合、満了日を一日前へ繰り上げる。
解答・判断ポイント
正解:×。提供された過去問解説では、末日が休日の場合は翌日へ一日繰り下げます。前日へ繰り上げるという方向が誤りです。
誤肢分析
誤っている語句
「一日前へ繰り上げる」
正しい修正
「翌日へ一日繰り下げる」
休日の問題では、「前か後か」という方向だけを変更した誤肢が作りやすくなります。数字の計算よりも、繰上げと繰下げを取り違えないことが判断ポイントです。本試験では矢印を書いて確認する方法も有効です。
宅建試験ではここが狙われやすい
満了日の例外は、通常ルールを知っている受験生にさらに一段階の処理を要求できるため、選択肢の一つとして使いやすい論点です。応当日がないケースでは「翌月1日」、休日では「前日」というように、もっともらしい別の日付を示すだけで誤肢を作ることができます。そのため、期限を一度求めた後に必ず「その日付は存在するか」「その日が休日ではないか」という例外チェックを追加してください。
また、応当日不存在と休日を同じ「月末の例外」としてまとめて覚えるのは危険です。前者は対応する日そのものが存在しないため月末を使い、後者は本来の末日が存在するものの休日であるため翌日へ動かすという違いがあります。原因→適用する例外→最終期限という順番で処理すれば、数字だけを暗記するより応用しやすくなります。
過去問分析
この問題は、期間計算の基本である初日不算入、起算日、応当日、満了日の例外を一問の中で比較させる問題です。単に正解2を覚えるのではなく、各肢で日付がどの段階でずれているのかを判定することが重要になります。起算日、1年後の満了、1か月後の満了、休日、応当日不存在という観点から分析します。
最初に確認する語句は、午前10時、初日不算入、起算日、1年後、1か月後、応当日、休日、月末です。肢1・2・4では最初に契約当日を数えるかを確認し、肢3では休日に当たる場合の満了日を確認します。日付を一気に計算するのではなく、どのルールが問題になっているかを最初に分類します。
令和4年(2022年)問5
期間の計算に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。なお、明記された日付は、日曜日、国民の祝日に関する法律に規定する休日その他の休日には当たらないものとする。
- 令和XX年10月17日午前10時に、引渡日を契約締結日から1年後とする不動産の売買契約を締結した場合、翌年10月16日が引渡日である。
- 令和XX年8月31日午前10時に、弁済期限を契約締結日から1か月後とする金銭消費貸借契約を締結した場合、同年9月30日の終了をもって弁済期限となる。
- 期間の末日が日曜日、国民の祝日に関する法律に規定する休日その他の休日に当たるときは、その日に取引をしない慣習がある場合に限り、期間はその前日に満了する。
- 令和XX年5月30日午前10時に、代金の支払期限を契約締結日から1か月後とする動産の売買契約を締結した場合、同年7月1日の終了をもって支払期限となる。
正解:2
解説
正解は肢2です。肢1では1年間の満了日が一日早く、肢3では休日の処理方向が逆で、肢4では応当日が存在しない場合の月末処理を誤っています。肢2は初日不算入から起算日を9月1日とし、1か月後の応当日である10月1日の前日、9月30日終了時を弁済期限としています。
各肢の正誤理由
各肢を解くときは、最初に起算日を求め、その後で通常の満了日または例外を確認します。同じ期間計算でも、誤りが生じている位置は肢ごとに異なります。どこで一日ずれたのかを説明できることが重要です。
肢1:誤り
10月17日午前10時に契約を締結しているため、10月17日は期間へ算入しません。翌日の10月18日が起算日となり、その1年後の応当日は翌年10月18日です。その前日である翌年10月17日終了時に期間が満了するため、10月16日とする記述は誤りです。
肢2:正しい
8月31日午前10時に契約しているため、8月31日は数えず9月1日を起算日とします。1か月後の応当日は10月1日となり、その前日である9月30日の終了時に期間が満了します。したがって9月30日を弁済期限とするこの肢は正しい判断です。
肢3:誤り
提供された解説では、期間の末日が休日に当たる場合は、その翌日を満了日とするとされています。つまり日付を一日後へ繰り下げる処理が必要です。この肢は前日へ繰り上げているため、方向が逆で誤りとなります。
肢4:誤り
5月30日午前10時に契約しているため、5月30日は数えず5月31日が起算日です。1か月後に対応する6月31日は存在しないため、この場合はその月の末日である6月30日終了時が支払期限になります。7月1日とする記述は、応当日不存在の場合の処理を誤っています。
問題作成者のひっかけポイント
この問題では、どの誤肢も正解の日付から大きく外しているわけではありません。肢1では一日早くし、肢3では休日の移動方向を逆転させ、肢4では月末の翌日へ一日送ることで、いずれも「あと一日」の迷いを利用しています。期間計算では、この一日の差を正確に処理できるかが得点ポイントになります。
さらに8月31日や5月30日など、月末に近い日を設定している点にも注意が必要です。月をまたぐだけで計算が複雑に見えるため、感覚で日数を足した受験生ほど混乱しやすくなります。起算日を一度書き出してから応当日へ進む処理を徹底してください。
受験生が迷う理由
期間計算で迷う理由は、一つの問題の中で「最初の日を数えるか」と「最後の日をどう決めるか」という二つの判断が必要になるからです。起算日が正しくても、応当日を満了日にしてしまえば一日ずれ、満了日が正しくても休日や月末の例外を見落とせば誤答します。つまり計算過程の各段階に独立したひっかけがあります。
また、「1か月なら30日程度」という日常的な感覚も混乱の原因になります。期間が月や年で示された場合には、単純な日数加算ではなく対応する日を確認する処理が必要です。日数計算と月・年単位の期間計算を区別してください。
正しい判断手順
期間問題は、毎回同じ順序で処理すると安定します。まず開始日時を確認し、次に起算日を確定し、その後で応当日または末日を求め、最後に例外の有無を確認します。この順番を本試験でも崩さないことが重要です。
・① 契約日時を確認する
・② 初日を算入するか確認する
・③ 起算日を確定する
・④ 日・月・年のどの単位か確認する
・⑤ 月・年なら応当日を求める
・⑥ 原則として応当日の前日終了時を確認する
・⑦ 応当日が存在しない場合を確認する
・⑧ 末日が休日に当たらないか確認する
この順番で処理すれば、肢1から肢4まで同じ型で判断できます。計算問題だからといって暗算の速さが必要なのではなく、どのルールをどの順番で適用するかが重要です。一日ずつ数えるより、手順に沿って処理してください。
類似問題で使える知識
類似問題では、契約日時、期間、月の日数、休日の位置を変更するだけで多くの誤肢を作ることができます。そのため令和4年問5の日付そのものを記憶するのではなく、10月17日→10月18日という変化がなぜ生じるのかを理解する必要があります。同じルールなら、別の日付でも処理できます。
特に月末付近では、2月や30日までしかない月を利用した問題にも対応できるよう、応当日が実際に存在するか確認することが必要です。また休日が絡む場合には、本来の満了日を先に求めてから例外を適用します。最初から休日だけを見て日付を動かさないことが重要です。
宅建試験ではここが狙われやすい
この過去問から分かる最大のポイントは、期間計算では「一日ずらすだけ」で非常に質の高い誤肢を作れることです。起算日を一日前にする、満了日を応当日そのものにする、休日で前へ動かす、存在しない応当日を翌月へ送るというように、正しい計算過程の一段階だけを変更すればもっともらしい選択肢になります。そのため過去問復習では、正解の日付だけを記憶せず、誤った肢がどの段階で一日ずれているかを説明できるようにしてください。
本試験では、選択肢を見ながら日付を逆算するより、自分で正しい起算日と満了日を先に計算してから肢と照合する方法が有効です。問題文→起算日→応当日→満了日→例外という一本の流れを作れば、選択肢に示された数字へ引っ張られにくくなります。特に「前日」「翌日」「末日」という語句は、計算方向を変える重要語として確認してください。
一問一答|過去問の肢レベルで確認
期間計算では、答えの日付を覚えるのではなく、日付を一部変更されたときにも同じ判断手順を再現できることが必要です。ここでは初日不算入、起算日、応当日、月末、休日を組み合わせた問題で確認します。すべて、誤っている場合にはどの語句を直せば正しい文章になるかまで確認してください。
問題1
10月17日午前10時から期間が開始する場合、10月17日を起算日として計算する。
正解:×
一日の途中から期間が始まっているため10月17日は数えず、翌日の10月18日を起算日として計算します。
誤っている語句
「10月17日を起算日」
正しい修正
「10月18日を起算日」
問題2
8月31日午前10時に契約を締結し、その時点から期間が始まる場合、9月1日が起算日となる。
正解:○
8月31日は一日の途中から始まっているため算入せず、翌日の9月1日から期間を計算します。
問題3
10月18日を起算日とする1年間の期間は、翌年10月18日終了時に満了する。
正解:×
翌年10月18日は応当日であり、その前日の10月17日終了時に期間が満了します。
誤っている語句
「10月18日終了時」
正しい修正
「10月17日終了時」
問題4
9月1日を起算日とする1か月の期間では、10月1日が応当日となる。
正解:○
起算日の1か月後に対応する日は10月1日となります。
問題5
9月1日を起算日とする1か月の期間は、原則として10月1日終了時に満了する。
正解:×
応当日である10月1日の前日、9月30日終了時に期間が満了します。
誤っている語句
「10月1日終了時」
正しい修正
「9月30日終了時」
問題6
5月31日を起算日として1か月後を計算する場合、6月31日が存在しないため7月1日を期限とする。
正解:×
対応する日が存在しないため、その月の末日である6月30日終了時を確認します。
誤っている語句
「7月1日」
正しい修正
「6月30日終了時」
問題7
期間の最後の月に応当日が存在しない場合、その月の末日を確認する。
正解:○
月の日数が足りず応当日が存在しない場合には、月末処理を確認します。
問題8
期間の末日が休日に当たる場合、提供された過去問のルールでは前日へ一日繰り上げる。
正解:×
提供された過去問解説では、休日の場合は翌日へ繰り下げるとされています。
誤っている語句
「前日へ一日繰り上げる」
正しい修正
「翌日へ一日繰り下げる」
問題9
月単位の期間を計算するときは、1か月を必ず30日として日数を加算すればよい。
正解:×
月を単位とする期間では、起算日から対応する応当日を確認する方法で処理します。
誤っている語句
「必ず30日として」
正しい修正
「応当日を確認して計算する」
問題10
期間問題では、起算日を確定する前に選択肢の日付から逆算する方法が最も安全である。
正解:×
まず問題文から起算日を自分で確定し、その後に応当日、満了日、例外を確認する方が誤肢の日付へ引っ張られにくくなります。
誤っている語句
「選択肢の日付から逆算する」
正しい修正
「起算日から順番に満了日を計算する」
宅建試験ではここが狙われやすい
一問一答で確認すると、期間計算の誤肢は大きく「開始を一日ずらす」「終了を一日ずらす」「例外の方向を逆にする」という三種類に整理できます。問題文が長くても、実際に変更されている箇所は契約日、起算日、応当日、前日、翌日などの一語だけである場合があり、その一語を正確に判定できるかが得点につながります。○×だけで復習せず、誤っている語句を具体的に修正する練習をしてください。
また、数字が変わると別問題に見えますが、処理手順はほとんど変わりません。4月10日でも8月31日でも、まず初日を数えるか確認し、起算日を求め、その後で期間の単位に応じて満了日を決めます。この型を固定すれば、見たことのない日付で出題されても知識を再現できます。
FAQ
期間計算では、計算途中の用語と最終期限を混同しやすいため、判断手順についての疑問を整理することが重要です。ここでは本文と同じ日付を単純に繰り返すのではなく、本試験で迷ったときの処理方法を中心に確認します。特に「最初に何を見るか」を固定してください。
Q1.契約日が書かれていたら、その日からすぐ数えればよいですか?
すぐに数え始めず、その日の全部を期間として使えるのかを先に確認します。午前10時など一日の途中から始まる設定では、添付過去問の各肢のように初日を数えず翌日を起算日とする処理を確認します。
Q2.応当日を求めたら、その日が期限ですか?
添付過去問で扱われた月・年単位の計算では、応当日を求めた後、その前日終了時を確認しています。したがって、応当日は最終回答ではなく計算途中の基準日として扱います。
Q3.1か月を30日として計算してはいけませんか?
令和4年問5の処理では、単純な30日の足し算ではなく起算日から1か月後の応当日を求めています。特に月末では月の日数が異なるため、応当日を基準にする方法で確認してください。
Q4.応当日が存在しないときは翌月1日にすればよいですか?
添付過去問の肢4では、その処理を誤りとしています。6月31日のように対応する日が存在しない場合には、その月の末日である6月30日終了時を確認しています。
Q5.休日が出たら最初に日付を動かせばよいですか?
先に通常ルールで本来の期間末日を確定してください。その後で、その末日が休日に当たるかを確認し、添付過去問で示された休日の例外を適用します。
宅建試験ではここが狙われやすい
期間問題で迷ったときは、目の前の選択肢に書かれた日付の正しさを直接考えるのではなく、その一つ前の計算段階へ戻る方法が有効です。満了日で迷ったら応当日へ戻り、応当日で迷ったら起算日へ戻り、起算日で迷ったら契約日時と初日不算入へ戻るというように逆方向へ確認すれば、どこでずれたのかを発見できます。この方法なら、数字が複雑な問題でも誤りの原因を特定しやすくなります。
特に宅建では、期間計算だけで一問が出題されるかどうかを予想するより、他の論点の一肢として出ても処理できる基本手順を作る方が有効です。日付問題を捨て論点にせず、起算日→応当日→満了日→例外の四段階だけは素早く再現できる状態にしてください。細かな数字の暗記よりも、問題文のどこを見るかを固定することが安定した正誤判断につながります。
まとめ
売買と期限の問題では、最初に契約日時を確認し、初日を数えるかどうかを判断して起算日を確定することが出発点です。その後、月や年で定めた期間なら応当日を求め、添付過去問で示された方法に従ってその前日終了時を確認します。最後に、応当日が存在しない場合や末日が休日の場合といった例外を確認してください。
最初に見るポイントは、契約日時、初日不算入、起算日、期間の単位、応当日、前日、月末、休日です。判断順序は「開始日時→起算日→応当日→満了日→例外」と固定すると、日付が変更された問題でも同じ方法で処理できます。令和4年問5では、この順序によって肢1・3・4の一日のずれを発見し、正解2へ到達できます。
ひっかけ注意点は、契約日をそのまま1日目にすること、応当日そのものを満了日にすること、存在しない日を翌月へ送ること、休日の処理方向を逆にすることです。いずれも大きな計算ミスではなく、一日のずれによって誤肢が作られているため、選択肢を感覚だけで比較すると迷いやすくなります。正しい日付だけでなく、「なぜ一日前なのか」「なぜ翌日なのか」を説明できるようにしてください。
宅建試験ではここが狙われやすい
売買と期限の計算では、複雑な計算能力よりも、法律上の期間計算を一定の順番で適用できるかが問われます。出題者は契約日、起算日、応当日、前日、翌日という近接した日付を利用し、一日だけ違う選択肢を並べることで、知識が曖昧な受験生を迷わせることができます。したがって本試験では、正しそうな日付を選ぶのではなく、自分で起算日から最終期限まで計算してから選択肢と照合する方法を固定してください。
令和4年問5で最も重要なのも、正解が9月30日であること自体ではありません。8月31日を数えず9月1日を起算日とし、1か月後の応当日10月1日を求め、その前日終了時の9月30日へ到達するという判断過程を再現できることが重要です。「問題文のどこを見るか」と「どの順番で処理するか」を固定すれば、売買と期限の日付が変わっても対応できるようになります。
