専任媒介契約では、一般媒介契約と専属専任媒介契約の間にある規制の違いを切り分けることが得点の中心です。特に、指定流通機構への登録期限、業務処理状況の報告頻度、購入申込みの報告、媒介契約書の記載事項は、正しい知識の一部分だけを変更した誤肢が出題されます。この記事では令和5年問40を中心に、専任媒介契約の数字、時期、例外、書面、ひっかけの見抜き方を整理します。
専任媒介契約は、7日・2週間・3か月という数字を単独で暗記するだけでは本試験に対応できません。7日は指定流通機構への登録、2週間は業務処理状況の報告、3か月は有効期間というように、数字が何についての数字なのかまで対応させる必要があります。さらに「休業日を含むか」「申込みの条件で報告を省略できるか」など、数字の周辺条件まで確認します。
令和5年問40では、第1肢から第3肢までに正しい中心知識が含まれているため、知っている語句を見つけた時点で判断すると誤りやすい構造です。第1肢は報告義務に存在しない例外を追加し、第2肢は確認時期を後ろへずらし、第3肢は正しい7日を残したまま休業日の扱いを変更しています。中心知識→限定語→時期→数字の計算方法まで読むことが、本問だけでなく専任媒介契約全体の攻略につながります。
問題文を読んだら最初に何を見るか
専任媒介契約の問題では、最初に専属専任媒介契約ではない専任媒介契約なのかを確認します。専任媒介と専属専任媒介では、指定流通機構への登録期限と定期報告の頻度が異なるためです。この章では、問題文で最初に拾う語句と、本試験での処理順を固定します。
令和5年問40では、問題文に「専任媒介契約(専属専任媒介契約ではないものとする。)」と明示されています。したがって、指定流通機構への登録期限は専任媒介の7日、業務処理状況の定期報告は2週間に1回以上という側から判断します。専属専任媒介の5日・1週間を混ぜてはいけません。
次に、各肢が何の論点を問うているのかを分類します。第1肢は購入申込みの報告、第2肢は媒介契約書と建物状況調査、第3肢は指定流通機構への登録期限、第4肢は依頼者の契約違反に対する措置です。一問すべてを「7日・2週間」の数字問題として処理しないことが必要です。
問題文で注目する語句を整理します。表を見る目的は、知識を網羅することではなく、選択肢のどこで立ち止まればよいかを確認することです。特に「必要はない」「交付後」「休業日数を含め」「他の宅建業者」という表現が正誤を分けます。
| 問題文の語句 | 判断ポイント |
|---|---|
| 専任媒介契約 | 専属専任ではないことを確認 |
| 購入の申込み | 遅滞なく報告する義務か |
| 希望条件を満たさない | 報告不要の例外になるか |
| 建物状況調査 | 媒介契約書の記載事項か |
| 書面の交付後 | 確認時期が遅くないか |
| 7日以内 | 専任媒介の登録期限か |
| 休業日数を含め | 休業日を除くのではないか |
| 他の宅建業者 | 専任媒介の契約違反に当たるか |
| 契約違反に対する措置 | 媒介契約書へ記載する事項か |
この表では、数字より前後の日本語を読むことが重要です。第3肢は「7日以内」という数字自体は専任媒介について正しいため、数字だけ確認すると正解肢に見えてしまいます。本試験では「休業日数を含め」という一部分まで確認して初めて×と判断できます。
専任媒介契約の問題は、次の順番で処理すると判断を安定させられます。先に契約類型を確定し、その後に義務の種類を選び、最後に数字・時期・例外を当てはめます。この順番を崩さなければ、専属専任や一般媒介のルールが混ざった肢にも対応できます。
・一般媒介・専任媒介・専属専任媒介のどれか確認する
・専任なら専属専任ではないか確認する
・申込み報告・定期報告・登録・書面のどれか分類する
・数字があれば何についての数字か確認する
・休業日・起算点・交付前後など時期を確認する
・「不要」「できる」など原則と例外を確認する
この判断順序で特に重要なのは、正しい中心知識を見つけてもそこで○にしないことです。第1肢なら「遅滞なく報告」、第2肢なら「建物状況調査」、第3肢なら「7日」という部分までは正しいため、その後の限定部分を読む必要があります。👉 正しい語句の直後に何が付け足されているかを見ることが、本問型の得点ポイントです。
宅建試験ではここが狙われやすい
専任媒介契約では、数字そのものを変えず、数字の計算条件だけを変更する誤肢が狙われます。7日を5日に変える単純問題だけでなく、7日は残して「休業日を含む」とすることで、暗記している受験生を迷わせることができます。数字を見たら、対象・起算点・休業日の扱いまで確認してください。
また、正しい義務へ存在しない例外を付け足す方法も頻出です。「購入申込みがあれば遅滞なく報告」という原則に、「希望条件を満たさなければ不要」と追加すれば自然な文章に見えます。原則が正しいからといって、後半の例外まで正しいとは限らないと考えてください。
書面関係では、内容を変えずに時期だけをずらす問題があります。建物状況調査のあっせんに関する事項自体は媒介契約書で扱う正しい論点ですが、「書面交付後に確認」とすれば順序が逆になります。👉 義務と例外、数字と日数計算、記載事項と確認時期の三方向から肢を点検します。
専任媒介契約の基本判断
専任媒介契約は、依頼者が他の宅建業者へ重ねて媒介・代理を依頼できない媒介契約です。一方、専属専任媒介契約とは異なり、依頼者が自ら発見した相手方との契約まで禁止されるわけではありません。この章では、一般媒介・専任媒介・専属専任媒介の位置関係を整理します。
専任媒介契約では、宅建業者にも一般媒介より強い義務が課されます。有効期間は3か月以内、指定流通機構への登録は所定期間内、業務処理状況の報告も定期的に行う必要があります。依頼者の自由を制限する代わりに、宅建業者側にも積極的な販売活動を求める構造です。
専属専任媒介契約になると、宅建業者側の義務はさらに厳しくなります。登録期限は専任より短く、業務処理報告の頻度も高くなり、依頼者の自己発見取引まで制限されます。専任と専属専任は似ていますが、数字と依頼者の自由度に明確な差があります。
三つの媒介契約を比較します。この表は、令和5年問40で必要となる差を中心に整理したものです。数字と契約類型を一組で確認してください。
| 内容 | 一般媒介 | 専任媒介 | 専属専任媒介 |
| 他業者への重ねて依頼 | 可能 | 不可 | 不可 |
| 自己発見取引 | 可能 | 可能 | 不可 |
| 有効期間 | 3か月規制なし | 3か月以内 | 3か月以内 |
| 指定流通機構への登録 | 義務なし | 7日以内 | 5日以内 |
| 登録期限の休業日 | ― | 除く | 除く |
| 業務処理報告 | 法定頻度なし | 2週間に1回以上 | 1週間に1回以上 |
| 購入申込みの報告 | 必要 | 必要 | 必要 |
この表で最も混同しやすいのは、専任と専属専任の数字です。専任=7日・2週間、専属専任=5日・1週間と対応させると、数字の入れ替えを見抜きやすくなります。自己発見取引については、専任は可能、専属専任は不可という違いを別に確認します。
一方、購入申込みに関する報告は、専任媒介だけの特別な義務ではありません。一般媒介でも申込みがあれば遅滞なく報告するため、「一般だから報告不要」「専任だから希望条件で選別可能」という判断はできません。共通義務と専任限定義務を分けてください。
例題1
専任媒介契約では、依頼者は同じ目的物について他の宅建業者へ重ねて媒介を依頼することができない。
解答・判断ポイント
正解:○
専任媒介契約では、他の宅建業者へ重ねて媒介・代理を依頼できません。
誤肢分析
誤っている語句
なし
正しい修正
なし
一般媒介契約との基本的な違いを確認する問題です。
例題2
専任媒介契約では、依頼者が自ら発見した相手方と契約することも禁止される。
解答・判断ポイント
正解:×
自己発見取引まで禁止されるのは専属専任媒介契約です。
誤肢分析
誤っている語句
「自ら発見した相手方と契約することも禁止」
正しい修正
「専任媒介契約では自己発見取引は可能」
専属専任媒介の制限を専任媒介へ移した誤肢です。
例題3
専任媒介契約の有効期間は、3か月以内で定めなければならない。
解答・判断ポイント
正解:○
3か月は専任媒介・専属専任媒介の有効期間についての数字です。
誤肢分析
誤っている語句
なし
正しい修正
なし
3か月を指定流通機構への登録期限と混同しないようにします。
例題4
専任媒介契約の業務処理状況の報告は、1週間に1回以上行わなければならない。
解答・判断ポイント
正解:×
1週間に1回以上は専属専任媒介契約です。
誤肢分析
誤っている語句
「1週間に1回以上」
正しい修正
「2週間に1回以上」
専属専任媒介の数字を専任媒介へ移した典型的な誤肢です。
宅建試験ではここが狙われやすい
基本比較では、一般・専任・専属専任の正しいルールを横に移すだけで誤肢を作れます。一般媒介の「登録義務なし」を専任へ移す、専属専任の「5日・1週間」を専任へ移す、専属専任の自己発見取引禁止を専任へ移すという形です。制度名と数字を別々に暗記せず、同じ行で対応させてください。
数字については、「厳しい契約ほど短い」と大きな方向を押さえる方法も有効です。専属専任は専任より宅建業者の活動状況を早く市場・依頼者へ伝える必要があるため、登録5日・報告1週間となります。専任はその一段階緩い7日・2週間です。
ただし、感覚的な大小比較だけで正誤を決めてはいけません。令和5年問40第3肢のように7日そのものは正しくても、休業日の扱いで×になる問題があるからです。👉 契約類型→正しい数字→数字の計算条件まで確認します。
購入申込みの報告|条件が悪くても報告する
購入の申込みがあった場合、宅建業者は遅滞なくその旨を依頼者へ報告します。申込み価格や条件が依頼者の希望に合わないと宅建業者が判断しても、報告義務を省略することはできません。この章では、令和5年問40第1肢の「存在しない例外」を見抜く方法を整理します。
宅建業者の役割は、申込みを依頼者へ伝えることであり、依頼者に代わって報告する価値のある申込みだけを選ぶことではありません。希望価格より低い申込みでも、依頼者が条件変更に応じる可能性や、その後の交渉で成約する可能性があります。申込みの存在そのものを依頼者へ知らせる必要があります。
第1肢は、前半に正しい原則を配置している点が特徴です。「購入の申込みがあったときは遅滞なく報告しなければならない」という部分を読んだだけなら○に見えます。しかし後半で「希望条件を満たさないと判断した場合は報告不要」という例外を勝手に追加しています。
申込み報告と業務処理状況の報告を比較します。同じ「報告」という語句でも、発生条件と期限が違います。専任媒介では両方の義務を別々に確認してください。
| 報告の種類 | いつ | 専任媒介 |
| 購入申込みの報告 | 申込みがあれば遅滞なく | 必要 |
| 業務処理状況の報告 | 定期的 | 2週間に1回以上 |
この表で重要なのは、定期報告まで待って申込みをまとめて報告する制度ではないことです。購入の申込みがあれば、その申込みについて遅滞なく報告し、定期的な業務処理状況の報告は別に行います。遅滞なくと2週間に1回以上を同じ期限として扱わないでください。
申込みが希望条件を満たさない場合でも結論は変わりません。価格、引渡時期、支払条件などが依頼者の当初希望と異なることは、宅建業者が報告を省略できる理由にならないからです。問題文で「Aが判断した場合」という宅建業者側の裁量が書かれていたら警戒してください。
例題5
専任媒介契約で買受けの申込みがあった場合、希望価格より低い申込みであれば宅建業者は依頼者へ報告しなくてもよい。
解答・判断ポイント
正解:×
申込みの条件にかかわらず、申込みがあれば遅滞なく報告します。
誤肢分析
誤っている語句
「希望価格より低い申込みであれば報告しなくてもよい」
正しい修正
「買受けの申込みがあれば遅滞なく依頼者へ報告する」
希望条件を理由に存在しない例外を作った誤肢です。
例題6
専任媒介契約では2週間に1回以上の定期報告をしていれば、購入の申込みがあっても次回の定期報告まで待つことができる。
解答・判断ポイント
正解:×
申込み報告と定期報告は別々の義務です。
誤肢分析
誤っている語句
「次回の定期報告まで待つことができる」
正しい修正
「購入申込みがあれば遅滞なく報告する」
二つの報告義務を一つへまとめたひっかけです。
例題7
購入の申込みについて依頼者へ報告するかどうかは、宅建業者が成約可能性を判断して決める。
解答・判断ポイント
正解:×
成約可能性の評価によって報告義務が消えるわけではありません。
誤肢分析
誤っている語句
「宅建業者が成約可能性を判断して決める」
正しい修正
「購入の申込みがあれば遅滞なく依頼者へ報告する」
宅建業者へ存在しない選別権限を与えた誤肢です。
宅建試験ではここが狙われやすい
申込み報告では、正しい原則へもっともらしい例外を追加する形が狙われます。「希望価格より安い」「引渡時期が合わない」「成約の見込みが低い」などは、実務感覚では選別したくなる条件ですが、報告不要の根拠にはなりません。問題文に「ただし」「場合は不要」が出たら例外の根拠を確認してください。
もう一つのひっかけは、定期報告との混同です。専任媒介では2週間に1回以上の報告義務があるため、申込みもその報告にまとめればよいように見せることができます。しかし申込み報告は、申込みが発生した時点で別途判断します。
一般媒介との比較も有効です。申込み報告は一般媒介・専任媒介・専属専任媒介に共通して確認する事項なので、「専任特有の義務」として数字と結び付ける必要はありません。👉 申込み=遅滞なく、業務処理=専任2週間・専属専任1週間と分けてください。
建物状況調査のあっせん|書面交付後では遅い
建物状況調査を実施する者のあっせんに関する事項は、媒介契約書へ記載する事項として確認します。そのため、媒介契約書を交付した後に初めて依頼者へあっせんの有無を確認するという順序では遅すぎます。この章では、第2肢のような「正しい事項+誤った時期」のひっかけを整理します。
第2肢で注意したいのは、建物状況調査という語句そのものが誤りではないことです。既存住宅の媒介では、建物状況調査を実施する者のあっせんに関する事項が媒介契約書で問題になります。誤っているのは、書面を交付した後に確認するとした点です。
媒介契約書へ記載する内容であれば、書面を作成して交付するまでに内容を確認している必要があります。交付後に依頼者の希望を聞いたのでは、その書面へあっせんの有無を正しく反映できません。問題文では「何を確認するか」と同時に「いつ確認するか」を読みます。
媒介契約書で本問と関係する事項を整理します。この表は記載事項の完全な一覧ではなく、令和5年問40を処理するために必要なものだけを示しています。第2肢と第4肢が同じ「媒介契約書」の論点であることを確認してください。
| 媒介契約書で確認する事項 | 本試験で見るポイント |
| 媒介契約の種類 | 一般・専任・専属専任 |
| 有効期間 | 専任系は3か月以内 |
| 建物状況調査のあっせん | あっせんに関する事項を記載 |
| 指定流通機構への登録 | 登録に関する事項 |
| 依頼者の契約違反への措置 | 契約類型に応じた違反を確認 |
この表にある事項は、媒介契約書を交付した後に初めて検討するものではありません。書面へ記載するためには、契約内容として事前に明確にしておく必要があります。時期を後ろへずらす誤肢は、書面問題全般で使われやすいパターンです。
建物状況調査を依頼者が希望しない場合にも注意してください。「あっせんを希望しないから書面に何も書かなくてよい」と短絡せず、あっせんに関する事項として有無を明確にするという方向で判断します。実際にあっせんすることと、あっせんに関する事項を記載することを分けてください。
例題8
中古住宅の専任媒介契約では、媒介契約書を交付した後に建物状況調査を実施する者のあっせんの有無を確認すればよい。
解答・判断ポイント
正解:×
あっせんに関する事項は媒介契約書へ記載するため、交付後では遅すぎます。
誤肢分析
誤っている語句
「媒介契約書を交付した後に」
正しい修正
「媒介契約書へ記載できるよう、書面作成時までに確認する」
正しい確認事項へ誤った時期を付けた問題です。
例題9
建物状況調査を実施する者のあっせんに関する事項は、媒介契約書に記載する。
解答・判断ポイント
正解:○
既存住宅の媒介で確認する記載事項です。
誤肢分析
誤っている語句
なし
正しい修正
なし
「あっせんする義務」と「記載する義務」を混同しないことがポイントです。
宅建試験ではここが狙われやすい
書面問題では、正しい記載事項を残したまま、確認・記載・交付の時期だけを変更する方法が狙われます。第2肢も「建物状況調査」という知識を覚えているだけでは切れず、「書面の交付後」という時期まで確認する必要があります。正しい名詞があるから○とは考えないでください。
さらに、「あっせんの有無」と「あっせんを必ず実施する」を混同させる問題にも注意します。媒介契約書では、あっせんに関する事項を明確にすることが重要であり、依頼者が希望しない場合まで強制的に業者を紹介するという意味ではありません。書面へ何を記載するかと実際に何を実施するかを分けます。
この考え方は他の書面論点にも使えます。何かを書面に記載すると定められている場合、「契約成立後に決める」「書面交付後に確認する」といった文章は時期が逆転していないかを疑います。👉 記載事項→内容確定→書面作成・交付という時間順序を確認してください。
指定流通機構への登録|7日と休業日の扱い
専任媒介契約では、宅建業者は所定事項を契約締結の日から7日以内に指定流通機構へ登録します。ただし、この7日の計算では宅建業者の休業日を除くため、「休業日数を含め7日以内」とする令和5年問40第3肢は誤りです。この章では、数字そのものではなく数字の周辺条件を判断する方法を整理します。
第3肢は、受験生が覚えている「専任媒介=7日」という知識を利用したひっかけです。7日を5日や10日に変えるのではなく、7日は正しいまま残し、「休業日数を含め」という部分だけを書き換えています。数字暗記だけでは切れない問題です。
専属専任媒介契約では5日以内なので、数字の比較も必要です。専任7日・専属専任5日という違いに加え、どちらも休業日を除いて期間を計算します。数字+休業日除外まで一組として確認してください。
登録期限を比較します。この表は、一般媒介まで含めて指定流通機構への登録義務を整理したものです。契約類型を確認してから数字へ進みます。
| 媒介契約 | 登録義務 | 登録期限 |
| 一般媒介 | なし | 法定期限なし |
| 専任媒介 | あり | 7日以内・休業日を除く |
| 専属専任媒介 | あり | 5日以内・休業日を除く |
この表では、一般媒介の「義務なし」と専任系の登録義務をまず分けます。その後、専任か専属専任かによって7日・5日を選び、最後に休業日除外を確認します。義務の有無→数字→休業日の三段階で処理してください。
依頼者が登録を希望しない場合も、専任媒介契約なら登録義務を任意に外すことはできません。「Bが希望しない場合を除く」「秘密売却を希望するときは登録不要」などの特約を付けた肢は、義務を任意へ変えていないか確認します。登録義務の有無は依頼者の希望だけで変わるものではありません。
例題10
専任媒介契約では、契約締結の日から休業日を含め7日以内に指定流通機構へ登録しなければならない。
解答・判断ポイント
正解:×
7日という数字は正しいですが、休業日は除いて計算します。
誤肢分析
誤っている語句
「休業日を含め」
正しい修正
「休業日を除いて」
令和5年問40第3肢と同じ数字周辺のひっかけです。
例題11
専属専任媒介契約では、休業日を除いて7日以内に指定流通機構へ登録する。
解答・判断ポイント
正解:×
専属専任媒介契約は5日以内です。
誤肢分析
誤っている語句
「7日以内」
正しい修正
「5日以内」
専任媒介と専属専任媒介の数字を交換した問題です。
例題12
専任媒介契約では、依頼者が指定流通機構への登録を希望しない場合に限り、登録しない特約を定めることができる。
解答・判断ポイント
正解:×
依頼者の希望で登録義務を外すことはできません。
誤肢分析
誤っている語句
「登録しない特約を定めることができる」
正しい修正
「専任媒介契約では所定期間内に指定流通機構へ登録する」
法定義務を当事者の任意へ変えた誤肢です。
宅建試験ではここが狙われやすい
指定流通機構では、**7日と5日の単純交換だけを警戒してはいけません。**令和5年問40のように正しい7日を残し、休業日の扱いだけを変更すれば、数字を覚えている受験生ほど引っかかりやすくなります。数字を確認した後に、何の日から数えるか、何の日を除くかまで見てください。
義務と任意の逆転も頻出です。一般媒介には登録義務がないため、その知識を専任へ移して「依頼者が希望しなければ登録不要」とする文章が作れます。専任媒介である以上、依頼者の希望による例外を勝手に作らないことが重要です。
指定流通機構の問題では、最初から数字を見るより契約類型を見る方が安全です。一般なら登録義務なし、専任なら7日、専属専任なら5日と振り分けた後、専任系では休業日除外を確認します。👉 契約類型→義務の有無→7日・5日→休業日除外の順で固定してください。
媒介契約書|依頼者の契約違反に対する措置
媒介契約書には、依頼者が媒介契約上の義務に違反した場合の措置を記載します。専任媒介契約では、依頼者が他の宅建業者の媒介・代理によって売買契約を成立させる行為が専任性に反するため、その場合の措置を明らかにします。この章では令和5年問40の正解肢である第4肢を整理します。
専任媒介契約では、依頼者が同じ物件について他の宅建業者へ重ねて媒介を依頼することができません。そのため、実際に他の宅建業者の媒介・代理によって契約を成立させた場合は、媒介契約違反として問題になります。第4肢は、この場合の措置を媒介契約書へ記載するとしているため正しい内容です。
ここで専属専任媒介との違いを確認します。専任媒介では自己発見取引は可能ですが、専属専任媒介では依頼者が自ら見つけた相手方と契約することも制限されます。他業者による成約と自己発見取引を入れ替えないことが必要です。
契約類型ごとの違反場面を比較します。この表は、媒介契約書に記載する「依頼者の契約違反に対する措置」を判断するためのものです。どの行為が契約違反として問題になるかを契約類型ごとに整理します。
| 契約類型 | 契約違反として問題になる代表例 |
| 明示型一般媒介 | 明示していない業者の媒介等で成約 |
| 専任媒介 | 他の宅建業者の媒介・代理で成約 |
| 専属専任媒介 | 宅建業者が探索した相手方以外と成約 |
この表で令和5年問40第4肢に該当するのは専任媒介の行です。依頼者Bが他の宅建業者の媒介・代理によって契約を成立させた場合の措置を、Aが媒介契約書へ記載します。ここに「Bが自ら発見した相手方との契約も違反」と書かれていれば、専属専任との混同を疑います。
媒介契約書問題では、違反行為を知っているだけでは不十分です。何が違反になるかを確認した後、その場合の措置を書面へ記載するという手続まで確認します。正しい契約制限の後に「書面への記載は不要」と続けば肢全体は×です。
例題13
専任媒介契約では、依頼者が他の宅建業者の媒介又は代理によって売買契約を成立させた場合の措置を媒介契約書へ記載する。
解答・判断ポイント
正解:○
令和5年問40第4肢と同じ基本知識です。
誤肢分析
誤っている語句
なし
正しい修正
なし
専任性に反する行為と書面記載を組み合わせた正しい文章です。
例題14
専任媒介契約では、依頼者が自ら発見した相手方と契約した場合も必ず契約違反となる。
解答・判断ポイント
正解:×
自己発見取引まで制限されるのは専属専任媒介です。
誤肢分析
誤っている語句
「自ら発見した相手方と契約した場合も必ず契約違反」
正しい修正
「専任媒介契約では自己発見取引は可能」
専属専任媒介の制限を専任媒介へ移した誤肢です。
例題15
専任媒介契約で他の宅建業者の媒介により成約した場合は契約違反となるが、その場合の措置を媒介契約書へ記載する必要はない。
解答・判断ポイント
正解:×
依頼者の契約違反に対する措置は媒介契約書の記載事項です。
誤肢分析
誤っている語句
「媒介契約書へ記載する必要はない」
正しい修正
「その場合の措置を媒介契約書へ記載する」
正しい違反行為の後ろで書面義務だけを反転した誤肢です。
宅建試験ではここが狙われやすい
この論点では、専任と専属専任で何が依頼者の契約違反になるかを入れ替える問題に注意してください。専任では他業者への重複依頼・他業者による成約が問題となりますが、自己発見取引まで禁止するルールではありません。自己発見まで禁止と書かれていれば専属専任の知識を疑います。
さらに、「違反行為の判断」と「媒介契約書への記載」を二段階で確認します。前半の「他業者で成約したら契約違反」が正しくても、後半で「措置の記載不要」とすれば×になるためです。一文に二つの論点が入っている場合は、それぞれに○×を付ける感覚で読みます。
第4肢が正しい理由は、制度名だけではありません。専任媒介→他業者の媒介・代理による成約が契約違反→その場合の措置を媒介契約書へ記載という三段階がすべて正しくつながっています。👉 正解肢でも、どの接続が正しいのかまで確認してください。
数字をまとめて判断|3か月・7日・2週間
専任媒介契約で頻出する数字は、3か月・7日・2週間です。数字を単独で覚えるのではなく、それぞれ有効期間・指定流通機構への登録・業務処理状況の報告へ対応させる必要があります。この章では数字の置き換えだけでなく、数字が正しいまま周辺条件を変えるひっかけまで整理します。
3か月は専任媒介契約の有効期間の上限です。7日は指定流通機構への登録期限であり、休業日を除いて計算します。2週間は依頼者への業務処理状況の定期報告頻度です。
専属専任媒介契約では、有効期間は同じ3か月以内ですが、登録期限は5日、業務処理報告は1週間に1回以上となります。つまり有効期間は共通し、登録・報告だけ専属専任の方が厳しくなります。この共通点と相違点を分けると数字問題を処理しやすくなります。
数字を対応させます。この表では「数字」と「何を示す数字か」を分けて確認してください。数字だけを横一列で覚える方法は避けます。
| 数字 | 専任媒介で何を示すか | 注意点 |
| 3か月 | 有効期間の上限 | 専属専任も同じ |
| 7日 | 指定流通機構への登録 | 休業日を除く |
| 2週間 | 業務処理状況の報告 | 1回以上 |
| 遅滞なく | 購入申込みの報告 | 2週間報告とは別 |
この表で特に重要なのは「遅滞なく」を数字の表へ入れて考えることです。購入申込みの報告を2週間の定期報告へ吸収してはいけません。定期報告の数字と申込み発生時の報告時期を分けます。
試験では、数字を別の制度へ移すだけで簡単に誤肢を作れます。「7日以内に業務処理報告」「2週間以内にレインズ登録」「3か月に1回以上報告」などは、すべて専任媒介で使われる正しい数字を別の義務へ移した文章です。数字だけ見れば見覚えがあるため注意してください。
さらに、令和5年問40のように数字は一切変更しないパターンがあります。7日の後ろに「休業日を含め」と付けるだけで誤肢になり、受験生が数字だけ確認する癖を利用できます。数字が正しい肢ほど、数字以外を見るという意識が必要です。
例題16
専任媒介契約では、業務処理状況を7日に1回以上報告しなければならない。
解答・判断ポイント
正解:×
7日は指定流通機構への登録期限であり、定期報告は2週間に1回以上です。
誤肢分析
誤っている語句
「7日に1回以上」
正しい修正
「2週間に1回以上」
正しい数字を別の義務へ移した誤肢です。
例題17
専任媒介契約の有効期間は3か月以内であり、指定流通機構への登録期限も3か月以内である。
解答・判断ポイント
正解:×
3か月は有効期間であり、登録は7日以内です。
誤肢分析
誤っている語句
「指定流通機構への登録期限も3か月以内」
正しい修正
「指定流通機構への登録は休業日を除いて7日以内」
数字の対象を入れ替えた問題です。
宅建試験ではここが狙われやすい
数字問題では、数字が違うかではなく、数字と対象の組合せが違うかを見ることが重要です。3か月・7日・2週間はすべて専任媒介契約で登場するため、どの数字が書かれていても一見正しく見えます。数字の直前にある行為を読んでください。
専属専任との比較では、3か月だけが共通で、登録と報告の数字が変わります。この構造を使えば「専任の有効期間は専属専任より長い」という誤肢も切れます。有効期間では差がなく、活動報告に関する数字で差があると整理します。
そして令和5年問40で最も重要なのは、数字以外の変更です。7日が正しいことを確認した後、休業日を含むか除くかまで見る必要があります。👉 数字→何の数字か→契約類型→休業日・頻度など条件の順に確認してください。
過去問分析
この過去問では、専任媒介契約について申込み報告・媒介契約書・指定流通機構・契約違反への措置という四つの論点が一問にまとめられています。第1~3肢は中心知識を正しく残したまま、例外・時期・休業日の扱いだけを変更している点が特徴です。この章では、各肢のどの語句が正誤を分けているのかを具体的に分析します。
問題を読むときは、第1肢の「希望条件を満たさない」、第2肢の「書面の交付後」、第3肢の「休業日数を含め」、第4肢の「他の宅地建物取引業者」を先に拾います。制度名や7日という数字より、これらの限定語の方が正誤判断に直結します。正しい中心知識の周囲にある一部分を確認してください。
個々の肢を独立して判定することも重要です。第1肢で報告義務を判断した後、その考え方を第2肢の書面問題や第3肢の日数計算へ持ち込む必要はありません。各肢で「今何を問われているか」をリセットします。
最初に確認する語句
問題文では、希望条件を満たさない、書面の交付後、建物状況調査、休業日数を含め7日以内、他の宅地建物取引業者、契約違反に対する措置を最初に確認します。
令和5年(2023年)問40
宅地建物取引業者Aが、BからB所有の中古住宅の売却の依頼を受け、専任媒介契約(専属専任媒介契約ではないものとする。)を締結した場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、正しいものはどれか。
- Aは、当該中古住宅について購入の申込みがあったときは、遅滞なく、その旨をBに報告しなければならないが、Bの希望条件を満たさない申込みだとAが判断した場合については報告する必要はない。
- Aは、法第34条の2第1項の規定に基づく書面の交付後、速やかに、Bに対し、法第34条の2第1項第4号に規定する建物状況調査を実施する者のあっせんの有無について確認しなければならない。
- Aは、当該中古住宅について法で規定されている事項を、契約締結の日から休業日数を含め7日以内に指定流通機構へ登録する義務がある。
- Aは、Bが他の宅地建物取引業者の媒介又は代理によって売買の契約を成立させたときの措置を法第34条の2第1項の規定に基づく書面に記載しなければならない。
正解:4
解説
本問は、専属専任媒介契約ではない専任媒介契約について、正しいものを一つ選ぶ問題です。第1肢は購入申込みの報告義務に存在しない例外を追加し、第2肢は建物状況調査のあっせん確認時期を媒介契約書の交付後へずらし、第3肢は7日の計算へ休業日を含めています。第4肢は、他の宅建業者の媒介・代理で成約した場合の措置を媒介契約書へ記載すると正しく述べています。
各肢の正誤理由
1 誤り
購入の申込みがあった場合、Aは遅滞なくその旨をBへ報告しなければなりません。Bの希望条件を満たしているかをAが判断し、報告する申込みと報告しない申込みへ選別することはできません。「希望条件を満たさない申込みなら報告不要」とする後半が誤りです。
誤っている語句
「Bの希望条件を満たさない申込みだとAが判断した場合については報告する必要はない」
正しい修正
「購入の申込みがあったときは、その条件にかかわらず遅滞なくBへ報告する」
2 誤り
建物状況調査を実施する者のあっせんに関する事項は、媒介契約書へ記載する事項です。そのため、媒介契約書を交付した後に初めてBへあっせんの有無を確認するのでは時期が遅すぎます。確認する内容ではなく「書面の交付後」という時期が誤りです。
誤っている語句
「書面の交付後、速やかに」
正しい修正
「媒介契約書へあっせんに関する事項を記載できるよう、書面作成時までに確認する」
3 誤り
専任媒介契約では、所定事項を契約締結の日から7日以内に指定流通機構へ登録します。ただし、この日数の計算では宅建業者の休業日を除くため、「休業日数を含め」とする部分が誤りです。7日という数字そのものは正しいため、数字だけで判断してはいけません。
誤っている語句
「休業日数を含め7日以内」
正しい修正
「休業日数を除いて7日以内」
4 正しい
専任媒介契約では、Bが他の宅建業者の媒介又は代理によって売買契約を成立させた場合、専任性に反する行為として契約違反が問題になります。媒介契約書には、このような依頼者の契約違反があった場合の措置を記載します。本肢は契約違反となる行為と書面記載を正しく組み合わせています。
誤っている語句
なし
正しい修正
なし
問題作成者のひっかけポイント
本問では、第1~3肢の中心部分を完全な誤りにしていません。第1肢の「遅滞なく報告」、第2肢の「建物状況調査のあっせん」、第3肢の「7日以内」は、それぞれ正しい知識です。そこへ一部分だけ誤った表現を追加することで、知識がある受験生ほど途中で判断を止めやすい形にしています。
第1肢では原則と例外、第2肢では時期、第3肢では日数計算を変更しています。つまり同じ問題の中でも誤肢の作り方を変えており、「数字問題だから数字だけを見る」という処理では対応できません。正誤を分ける一語を探す読み方が必要です。
第4肢は、専任媒介と専属専任の違いを理解していれば判断しやすくなります。他業者による成約は専任媒介で契約違反として問題になりますが、自己発見取引まで契約違反とするルールではありません。正解肢でも、他業者と自己発見を区別してください。
受験生が迷う理由
本問で迷う第一の理由は、第1~3肢に知っている言葉が多く含まれていることです。「遅滞なく」「建物状況調査」「7日」という語句は参考書で覚えた内容そのものなので、その部分だけ見て○にしたくなります。しかし本試験では、その正しい知識を利用して後半の誤りを隠します。
第二の理由は、専任媒介契約で覚える数字が複数あることです。3か月・7日・2週間に加え、専属専任では5日・1週間も登場するため、数字を単独暗記すると混線しやすくなります。「何についての数字か」を必ずセットにしてください。
第三の理由は、同じ媒介契約書の論点でも第2肢と第4肢で判断方法が異なることです。第2肢では記載事項と確認時期、第4肢では契約違反の内容と書面記載を確認します。一つ前の肢の判断軸をそのまま次の肢へ持ち込まないことが重要です。
正しい判断手順
第1肢では購入申込みが発生していることを確認した時点で、遅滞なく報告という原則を置きます。その後に「希望条件を満たさなければ不要」という例外があるかを確認し、そのような例外はないため×とします。申込み発生→報告義務→例外の有無という順番です。
第2肢では、建物状況調査のあっせんに関する事項が媒介契約書の記載事項かを確認します。記載事項なら書面交付後の確認では順序が逆だと判断します。記載事項→内容確定→書面交付の時間順で処理します。
第3肢では専任媒介だから7日という数字を選び、その後に休業日除外を確認します。第4肢では専任媒介で他業者による成約が契約違反となることを確認し、その場合の措置を媒介契約書へ記載すると判断します。👉 中心ルールを当てる→限定語・時期・計算条件を再確認することが四肢共通の処理方法です。
類似問題で使える知識
類似問題では、専任7日・2週間、専属専任5日・1週間という数字交換に対応できます。さらに、登録期限では休業日を除くこと、購入申込みは定期報告とは別に遅滞なく報告することまで確認すれば、数字を残したひっかけにも対応できます。数字と条件を一組にしてください。
媒介契約書については、建物状況調査のあっせんだけでなく、依頼者の契約違反に対する措置など「書面へ記載する事項」が問題になります。記載事項について「契約後に決める」「書面交付後に確認する」という時期変更があれば疑う方法が使えます。何を書くかと、いつ確定するかを分けてください。
専任と専属専任の比較では、自己発見取引の可否も頻出です。専任で「自己発見取引も禁止」と書かれていれば専属専任との混同を疑い、専属専任で「自己発見可能」と書かれていれば逆方向の混同を疑います。正しいルールがどの契約類型へ属するかを確認する方法が類似問題でも有効です。
宅建試験ではここが狙われやすい
令和5年問40では、単純な数字変更よりも正しい知識の周囲を変更する誤肢が中心です。第1肢は例外、第2肢は時期、第3肢は休業日の扱いというように、一つの正しい語句へ一つの誤った条件を付けています。問題文に見覚えのある知識が多いほど、最後まで読む必要があります。
特に第3肢は、本試験で使える典型的なひっかけ教材です。「専任=7日」を覚えただけでは×を発見できず、「休業日を除く」まで知って初めて切れます。数字暗記の次に、数字の計算方法まで確認してください。
本問を解くときは、第4肢を最初から正しいと断定する必要はありません。第1~3肢の一部分の誤りを確実に切り、第4肢では契約違反の内容と書面記載が一致していることを確認すれば十分です。👉 各肢を独立判定し、正しい中心知識に隠された一語の誤りを探すことが攻略法です。
一問一答|過去問の肢レベルで確認
一問一答では、専任媒介契約について正しい原則+誤った例外、正しい数字+誤った条件、正しい記載事項+誤った時期という本試験型の肢を中心に確認します。単純に「7日は○」「5日は×」と答える問題だけではなく、周辺条件まで読まなければ判断できない形にします。問題文は最後まで読み、限定語を確認してください。
問題1
専任媒介契約で購入の申込みがあった場合、宅建業者は遅滞なく依頼者へ報告しなければならない。
正解:○
購入申込みの報告は、申込みが発生した時点で判断します。
誤っている語句
なし
正しい修正
なし
問題2
専任媒介契約で購入の申込みがあっても、申込価格が依頼者の希望価格より低ければ報告しなくてもよい。
正解:×
希望条件を満たさないことは報告義務を消す理由になりません。
誤っている語句
「希望価格より低ければ報告しなくてもよい」
正しい修正
「購入の申込みがあれば遅滞なく報告する」
問題3
専任媒介契約では2週間に1回以上の業務処理状況の報告をしていれば、購入申込みがあっても次の定期報告時にまとめて報告できる。
正解:×
購入申込みの報告と定期報告は別の義務です。
誤っている語句
「次の定期報告時にまとめて報告できる」
正しい修正
「購入申込みがあれば遅滞なく報告する」
問題4
専任媒介契約では、業務処理状況を2週間に1回以上依頼者へ報告する。
正解:○
専任媒介の定期的な業務処理報告の頻度です。
誤っている語句
なし
正しい修正
なし
問題5
専属専任媒介契約でも、業務処理状況の報告は2週間に1回以上で足りる。
正解:×
専属専任媒介契約では1週間に1回以上です。
誤っている語句
「2週間に1回以上」
正しい修正
「1週間に1回以上」
問題6
専任媒介契約では、契約締結の日から7日以内に指定流通機構へ登録する。
正解:○
期間計算では休業日を除くことまで確認します。
誤っている語句
なし
正しい修正
なし
問題7
専任媒介契約では、契約締結の日から休業日を含め7日以内に指定流通機構へ登録する。
正解:×
7日という数字は正しいですが、休業日は除きます。
誤っている語句
「休業日を含め」
正しい修正
「休業日を除いて」
問題8
専属専任媒介契約では、休業日を除いて5日以内に指定流通機構へ登録する。
正解:○
専任媒介の7日との違いを確認します。
誤っている語句
なし
正しい修正
なし
問題9
専任媒介契約では、依頼者が希望しない場合には指定流通機構へ登録しない特約を定めることができる。
正解:×
依頼者の希望によって法定登録義務を外すことはできません。
誤っている語句
「登録しない特約を定めることができる」
正しい修正
「所定期間内に指定流通機構へ登録する」
問題10
建物状況調査を実施する者のあっせんに関する事項は、媒介契約書の記載事項である。
正解:○
あっせんに関する事項を書面へ記載します。
誤っている語句
なし
正しい修正
なし
問題11
建物状況調査のあっせんの有無は、媒介契約書を交付した後に確認すればよい。
正解:×
媒介契約書へ記載する事項なので交付後では遅すぎます。
誤っている語句
「媒介契約書を交付した後に」
正しい修正
「媒介契約書を作成するまでに」
問題12
依頼者が建物状況調査のあっせんを希望しない場合には、あっせんに関する事項を媒介契約書へ記載する必要はない。
正解:×
あっせんに関する事項として有無を明らかにします。
誤っている語句
「記載する必要はない」
正しい修正
「あっせんに関する事項を記載する」
問題13
専任媒介契約では、依頼者は他の宅建業者へ重ねて媒介を依頼することができない。
正解:○
専任媒介の専任性を確認する基本肢です。
誤っている語句
なし
正しい修正
なし
問題14
専任媒介契約では、依頼者が自ら発見した相手方と売買契約を締結することも禁止される。
正解:×
自己発見取引まで禁止されるのは専属専任媒介です。
誤っている語句
「自ら発見した相手方と売買契約を締結することも禁止」
正しい修正
「専任媒介契約では自己発見取引は可能」
問題15
専任媒介契約で依頼者が他の宅建業者の媒介によって契約を成立させた場合の措置は、媒介契約書へ記載する。
正解:○
令和5年問40第4肢と同じ判断です。
誤っている語句
なし
正しい修正
なし
問題16
専任媒介契約で他の宅建業者の媒介により成約した場合は契約違反となるが、その場合の措置は媒介契約書へ記載しなくてもよい。
正解:×
契約違反に対する措置は媒介契約書の記載事項です。
誤っている語句
「記載しなくてもよい」
正しい修正
「媒介契約書へ記載する」
問題17
専任媒介契約の有効期間は3か月以内である。
正解:○
3か月は有効期間についての数字です。
誤っている語句
なし
正しい修正
なし
問題18
専任媒介契約では3か月以内に指定流通機構へ登録すればよい。
正解:×
3か月は有効期間であり、登録は7日以内です。
誤っている語句
「3か月以内に指定流通機構へ登録」
正しい修正
「休業日を除いて7日以内に指定流通機構へ登録」
問題19
専任媒介契約の登録期限が7日であることを知っていれば、休業日の扱いを確認する必要はない。
正解:×
令和5年問40第3肢のように、休業日の扱いだけで誤肢になります。
誤っている語句
「休業日の扱いを確認する必要はない」
正しい修正
「7日と休業日除外を一組で確認する」
問題20
令和5年問40では、第1肢から第3肢が誤りで、第4肢が正しい。
正解:○
正解は4です。
誤っている語句
なし
正しい修正
なし
一問一答では、**知っている数字が書かれているから○**という判断をしないことが重要です。専任媒介の7日が正しくても休業日を含めれば×となり、3か月が正しくても指定流通機構への登録期限として使われていれば×になります。数字と対象を必ずセットにしてください。
同様に、知っている制度名が出ても判断を止めません。建物状況調査が正しい論点でも「書面交付後」に確認すれば時期が誤りになり、申込み報告の原則が正しくても「希望条件を満たさない場合は不要」と続けば誤りです。正しい名詞の後ろにある条件を確認します。
専任媒介と専属専任の比較問題では、数字と自己発見取引を優先して確認します。専任7日・2週間・自己発見可能、専属専任5日・1週間・自己発見不可という差を固定すると、別制度の知識を移した誤肢に対応できます。最後に一般媒介の「登録義務なし・法定定期報告なし」と混同していないかを確認してください。
宅建試験ではここが狙われやすい
一問一答型では、数字変更より一語変更の方が見落としやすいことを意識してください。「7日」を変えずに「休業日を含め」とする、「遅滞なく報告」を残して「希望条件によっては不要」とするだけで、本試験レベルの誤肢になります。問題文全体がほぼ正しい場合ほど慎重に読みます。
書面関係では、前・後という短い語句が決定打になります。媒介契約書へ記載する事項について「書面交付後に確認」とされていれば、内容ではなく時間順序が誤っている可能性があります。何をするかと、いつするかを分離してください。
数字では、3か月・7日・2週間を「専任媒介の数字」とまとめるだけでは不十分です。👉 3か月=有効期間、7日=登録・休業日除外、2週間=業務処理報告と、数字の役割まで言える状態にしておくことが得点につながります。
FAQ
専任媒介契約のFAQでは、本文の単純な言い換えではなく、受験生が判断時に迷いやすい境界を確認します。特に申込み報告と定期報告、7日と休業日、専任と専属専任、媒介契約書の確認時期を取り上げます。一つの条件が変わったときに結論がどう変わるかを確認してください。
Q1.購入申込みが希望価格より低くても報告しますか?
はい。購入申込みがあれば、宅建業者が条件を選別せず遅滞なく依頼者へ報告します。
Q2.2週間に1回以上報告しているなら、購入申込みの報告は省略できますか?
できません。業務処理状況の定期報告と、申込みがあった場合の報告は別の義務です。
Q3.専任媒介契約の7日には宅建業者の休業日も含みますか?
含みません。指定流通機構への登録期限は休業日を除いて判断します。
Q4.契約締結後に途中で休業日が2日あった場合、その2日も7日に数えますか?
数えません。問題文で「休業日を含め」と書かれていないかを確認してください。
Q5.専属専任媒介契約も7日以内ですか?
違います。専属専任媒介契約は休業日を除いて5日以内です。
Q6.専任媒介契約の定期報告は1週間に1回以上ですか?
違います。専任は2週間に1回以上、専属専任は1週間に1回以上です。
Q7.依頼者がレインズ登録を希望しない場合は登録不要ですか?
専任媒介契約の法定登録義務を、依頼者の希望によって外すことはできません。
Q8.一般媒介契約にも7日以内のレインズ登録義務がありますか?
ありません。一般媒介には専任媒介と同じ法定登録義務はありません。
Q9.建物状況調査のあっせんを依頼者が希望しない場合は何も確認しなくてよいですか?
あっせんに関する事項を媒介契約書で明らかにするため、希望の有無自体を確認する考え方が必要です。
Q10.建物状況調査のあっせんの有無は書面を渡した後に聞けばよいですか?
いいえ。媒介契約書へ記載する事項なので、書面作成・交付後では時期が遅くなります。
Q11.専任媒介契約では自己発見取引も契約違反ですか?
自己発見取引まで制限する専属専任媒介契約との区別が必要です。専任媒介では自己発見取引は可能です。
Q12.他の宅建業者の媒介で成約した場合はどうなりますか?
専任媒介の専任性に反する行為として問題になり、その場合の措置を媒介契約書へ記載します。
Q13.3か月・7日・2週間はすべて期間の上限ですか?
意味が異なります。3か月は有効期間、7日は指定流通機構への登録、2週間は業務処理状況の報告頻度です。
Q14.令和5年問40第3肢は7日が誤りだったのですか?
7日自体は正しい数字です。誤りは「休業日数を含め」としている部分です。
Q15.専任媒介契約の問題で最初に何を確認しますか?
専任か専属専任かを確定し、その後で申込み報告・定期報告・登録・媒介契約書のどの論点かを分類します。
FAQで共通するのは、中心知識の周辺条件を確認することです。7日を覚えるだけでは休業日問題を解けず、報告義務を覚えるだけでは希望条件による例外や定期報告との違いを判断できません。数字や制度名の次に、時期・例外・対象を確認してください。
専任媒介の学習では、似た制度を完全に別々に覚えるより比較する方が効率的です。一般媒介との違いでは登録・定期報告、専属専任との違いでは7日と5日、2週間と1週間、自己発見取引を確認します。一つの表へ戻って判断できるようにします。
令和5年問40は、この比較知識に加えて日本語の読み取りを要求する問題です。希望条件を満たさない、書面交付後、休業日数を含めという短い表現が各誤肢の決定打なので、数字以外の語句を軽視してはいけません。本試験では短い限定語ほど正誤を左右すると考えてください。
宅建試験ではここが狙われやすい
境界事例では、専任と専属専任の違いを消す文章が狙われます。専任で自己発見取引を禁止したり、専属専任の登録期限を7日にしたりするだけで、自然な誤肢を作ることができます。比較表のどの列に属するルールかを確認してください。
一方、令和5年問40型では同じ制度内の条件変更も重要です。専任媒介の正しい7日を使いながら休業日を含めるなど、別制度との混同を使わなくても誤肢は作れます。数字の正しさだけで判断を終えないことが必要です。
書面と報告では、時期・例外が狙われます。👉 申込み=条件にかかわらず遅滞なく、記載事項=書面交付前に内容確定、登録=休業日を除いて7日という形で、正しいルールとひっかけ語句を対にして確認してください。
まとめ
専任媒介契約では、問題文を読んだら最初に専属専任ではない専任媒介なのかを確認します。その後、申込み報告・業務処理報告・指定流通機構への登録・媒介契約書のどの論点が問われているかを分類します。数字を見る場合も、3か月は有効期間、7日は登録、2週間は業務処理報告という対象まで確認してください。
頻出ポイントは、有効期間3か月以内、レインズ登録7日以内で休業日を除く、業務処理状況は2週間に1回以上、購入申込みは遅滞なく報告という基本形です。専属専任媒介では登録5日・報告1週間・自己発見取引不可となるため、専任媒介へこのルールを移していないか確認します。一般媒介の登録義務なし・法定定期報告なしを専任へ移す誤肢にも注意が必要です。
令和5年問40では、第1肢が報告義務へ存在しない例外を追加し、第2肢が確認時期を書面交付後へずらし、第3肢が正しい7日を残したまま休業日を含めています。第4肢だけが、他の宅建業者の媒介・代理による成約が契約違反となることと、その場合の措置を媒介契約書へ記載することを正しく組み合わせています。正解は4であり、本問では中心知識より「その直後に付け足された一語」を見抜くことが重要です。
本試験での判断順序は、契約類型→義務の種類→数字→時期・休業日→例外→書面手続と固定します。数字が正しくても周辺条件が誤っていれば×、制度名が正しくても時期が誤っていれば×、原則が正しくても存在しない例外が付けば×です。👉 知っている語句を見つけたところで止まらず、選択肢の最後まで読むことが専任媒介契約のひっかけ攻略につながります。
