【宅建】宅建業法 固定資産税とは? |頻出ポイント・ひっかけ問題・過去問攻略・一問一答

固定資産税では、1月1日の所有者、住宅用地の課税標準、免税点、固定資産課税台帳を分けて判断することが得点の中心です。令和7年問24では、小規模住宅用地の1/6、固定資産課税台帳の閲覧、土地30万円などの免税点、所有者死亡時の納税義務者が問われました。この記事では固定資産税全体を網羅するのではなく、指定過去問を正解するために必要な判断基準とひっかけを整理します。

固定資産税は、土地・家屋・償却資産を保有していることに対して課される地方税です。不動産取得税のように取得した瞬間を見るのではなく、毎年1月1日という賦課期日を基準に納税義務者を決めます。2026年現在も、東京都23区では1月1日現在の所有者に課税し、税率は1.4%と案内されています。

過去問では正しい数字を別の制度へ移す方法が多く使われます。固定資産税の小規模住宅用地は1/6ですが、都市計画税では1/3となるため、「1/3」という数字そのものを知っている受験生ほど迷いやすくなります。何税の・何についての数字かまで確認することが固定資産税攻略の基本です。

目次

問題文を読んだら最初に何を見るか

固定資産税の問題では、最初に1月1日・課税標準・住宅用地・免税点・課税台帳のどれを問う肢なのかを分類します。同じ固定資産税でも、納税義務者を決める数字と住宅用地特例の数字では判断方法がまったく異なるからです。この章では、本試験で問題文のどこに線を引くかを整理します。

土地や家屋の売買が登場した場合は、売買契約日より1月1日時点の所有者を確認します。住宅用地が登場した場合は200㎡以下か超える部分かを確認し、免税点なら税額ではなく課税標準を見る必要があります。固定資産課税台帳が登場した場合は、閲覧なのか縦覧なのかまで区別してください。

令和7年問24は、四肢すべてで判断軸が変わります。第1肢は住宅用地特例、第2肢は課税台帳の閲覧、第3肢は免税点、第4肢は納税義務者なので、一つの数字だけでは解けません。一肢ごとに論点をリセットすることが重要です。

問題文で注目する語句を整理します。この表を見る目的は、問題文のどの語句を正誤判断の起点にするかを固定することです。指定過去問に直接関係するものだけに絞っています。

問題文の語句判断ポイント
1月1日賦課期日・納税義務者を確認
固定資産課税台帳登録された所有者か
小規模住宅用地200㎡以下・課税標準1/6か
200㎡を超える部分一般住宅用地・1/3か
3分の1小規模住宅用地と混同していないか
閲覧納税義務者・借地人等の制度か
縦覧他の土地・家屋との価格比較か
30万円土地の免税点か
20万円家屋の免税点か
150万円償却資産の免税点か
固定資産税額免税点の基準と混同していないか
所有者が死亡現所有者が納税義務者になる場合か

この表では、数字だけで○×を決めないことが重要です。30万円という数字が正しくても、「税額が30万円未満なら免税」と書かれていれば、基準が課税標準ではないため誤りです。数字・対象・基準の三点を必ず確認します。

本試験では次の順番で処理します。固定資産税という税目を確認した後に、賦課期日、納税義務者、課税標準、特例、免税点という順に必要な部分だけ見ます。閲覧・縦覧が出た場合だけ課税台帳制度へ判断軸を切り替えます。

・固定資産税についての問題か確認する
・土地・家屋・償却資産のどれか確認する
・1月1日現在の所有者を確認する
・課税標準についての問題か確認する
・住宅用地なら200㎡の境界を確認する
・免税点なら税額ではなく課税標準を見る
・課税台帳なら閲覧と縦覧を区別する
・所有者死亡など納税義務者の例外を確認する

この判断順序では、問題文に出た数字を最初に暗記知識へ当てはめません。まず何についての数字かを分類してから、1/6・1/3・30万円などを選びます。論点→対象→数字→例外という順番を固定してください。

宅建試験ではここが狙われやすい

固定資産税では、他の固定資産税関連制度で使う正しい数字を横へ移すひっかけが多くなります。小規模住宅用地の1/6を一般住宅用地へ移したり、都市計画税の1/3を固定資産税の小規模住宅用地へ移したりすれば、数字自体は存在するため自然な誤肢になります。数字だけではなく税目と適用対象を確認してください。

免税点でも同じ構造が使えます。土地30万円、家屋20万円、償却資産150万円という数字を別の資産へ交換したり、「課税標準」を「税額」へ変えたりするだけで誤肢になります。何円かだけでなく何の金額かを確認する必要があります。

納税義務者では、所有権移転日と1月1日の入れ替えが狙われます。👉 誰が現在所有しているかではなく、原則として1月1日時点で課税台帳に登録されている所有者を見るという基準を固定すると、年途中の売買にも対応できます。所有者死亡などの例外だけは原則確定後に確認してください。

固定資産税の基本判断|1月1日の所有者に課税

固定資産税は、毎年1月1日を賦課期日として、その時点の所有者に課税するのが基本です。土地や家屋が年の途中で売買されても、地方税法上の納税義務者は原則として1月1日時点で決まります。この章では、税目・課税主体・納税義務者・税率の基本形を整理します。

固定資産税は市町村税であり、通常は固定資産が所在する市町村が課税します。ただし東京都23区内では特例により東京都が課税するため、「固定資産税は必ず市町村長が課税する」と一律に判断してはいけません。試験では原則と東京都23区の例外を分けてください。

標準税率は1.4%として整理します。東京都23区でも2026年現在1.4%ですが、税率を問う場合は「標準税率」という語句があるかを確認します。住宅用地の1/6や1/3は税率ではなく課税標準の特例なので、1.4%と同じ種類の数字ではありません。

固定資産税の基本関係を整理します。この表を見る目的は、課税場面と数字の種類を一度に確認することです。住宅用地特例へ進む前の基礎として使います。

確認項目基本ルール
課税場面固定資産の保有
課税主体原則として市町村
東京都23区東京都が課税
賦課期日毎年1月1日
納税義務者原則1月1日の所有者
標準税率1.4%

この表では、取得時の税金と混同しないことも重要です。不動産取得税は取得が課税場面ですが、固定資産税は毎年の保有に対する税なので、売買契約を締結しただけで直ちにその年の固定資産税納税義務者が変わるわけではありません。1月1日という基準日を優先してください。

年途中の売買では、売主と買主が固定資産税相当額を日割り清算することがあります。しかしこれは契約上・実務上の清算であり、地方税法上の納税義務者が途中で買主へ変わることを意味しません。東京都主税局も、1月2日以後に所有権が移転してもその年度の納税義務者は変わらないと案内しています。

例題1
1月1日現在、土地の所有者として固定資産課税台帳に登録されている者は、原則としてその年度の固定資産税の納税義務者となる。
解答・判断ポイント
正解:○
1月1日は固定資産税の賦課期日です。
誤肢分析
誤っている語句
なし
正しい修正
なし
売買契約日ではなく1月1日を基準にします。

例題2
1月2日に土地を売却した場合、その年度の固定資産税の納税義務者は売却日以後買主へ移る。
解答・判断ポイント
正解:×
原則として1月1日時点の所有者がその年度の納税義務者です。
誤肢分析
誤っている語句
「売却日以後買主へ移る」
正しい修正
「その年度は原則として1月1日時点の所有者が納税義務者」
所有権移転時期と賦課期日を入れ替えた誤肢です。

例題3
固定資産税の1.4%は、小規模住宅用地に適用する課税標準の特例割合である。
解答・判断ポイント
正解:×
1.4%は標準税率であり、小規模住宅用地の課税標準特例は1/6です。
誤肢分析
誤っている語句
「課税標準の特例割合」
正しい修正
「固定資産税の標準税率」
税率と課税標準特例を混同した誤肢です。

宅建試験ではここが狙われやすい

基本問題では、1月1日と所有権移転日の入れ替えが最も作りやすいひっかけです。実務では売買決済時に固定資産税相当額を日割り清算することが多いため、買主も税金を負担しているように感じます。しかし地方税法上の納税義務者は別に判断してください。

課税主体の問題では、市町村税という原則を東京都23区へそのまま適用しないことが必要です。東京都23区では東京都が課税するため、「固定資産税は例外なく市町村が課税する」と書かれていれば範囲を広げすぎています。原則と特例を分けます。

税率問題では1.4%と1/6を混同しないでください。👉 1.4%=税率、1/6・1/3=住宅用地の課税標準特例という位置関係を固定すると、数字の種類を交換した誤肢に対応できます。

住宅用地の特例|200㎡以下は1/6

住宅用地では、住宅1戸につき200㎡以下の部分を小規模住宅用地として価格の1/6を本則課税標準額とします。200㎡を超える部分は一般住宅用地として価格の1/3となるため、200㎡という境界と1/6・1/3をセットで確認します。この章では令和7年問24第1肢を中心に整理します。

小規模住宅用地は、住宅用地全部が200㎡以下の場合だけに適用される制度ではありません。たとえば300㎡の住宅用地なら200㎡までが1/6、残る100㎡が一般住宅用地として1/3となります。土地全体の面積ではなく200㎡までの部分と超える部分を分けることが必要です。

2026年現在も東京都主税局は、固定資産税について小規模住宅用地を価格×1/6、一般住宅用地を価格×1/3と案内しています。これに対して都市計画税では小規模住宅用地1/3、一般住宅用地2/3となるため、両税の数字交換に注意してください。

固定資産税と都市計画税を比較します。この表を見る目的は、令和7年問24第1肢で使われた1/3がどこから来た数字なのかを確認することです。数字の所属先を横に比較してください。

住宅用地固定資産税都市計画税
200㎡以下の部分1/61/3
200㎡超の部分1/32/3

この表では、固定資産税の小規模住宅用地だけが1/6であることを最優先で確認します。令和7年問24第1肢の「3分の1」は、固定資産税の一般住宅用地や都市計画税の小規模住宅用地では登場する正しい数字です。正しい数字を誤った対象へ移しているため注意が必要です。

住宅用地であるかも確認します。住宅建築予定地や単なる更地だから当然に住宅用地となるわけではなく、原則として賦課期日である1月1日の状況を基準に判定します。東京都も、1月1日現在住宅が存在しない建築中・建築予定地は原則住宅用地にならないと案内しています。

例題4
小規模住宅用地に対する固定資産税の課税標準は、価格の1/6である。
解答・判断ポイント
正解:○
住宅1戸につき200㎡以下の部分についての固定資産税特例です。
誤肢分析
誤っている語句
なし
正しい修正
なし
1/3と交換されないようにします。

例題5
住宅用地300㎡については、その全部の固定資産税課税標準が価格の1/6となる。
解答・判断ポイント
正解:×
200㎡以下の部分と200㎡を超える部分を分けます。
誤肢分析
誤っている語句
「その全部」「1/6」
正しい修正
「200㎡以下は1/6、超える部分は1/3」
境界面積を無視した誤肢です。

例題6
小規模住宅用地の固定資産税と都市計画税は、いずれも価格の1/3を課税標準とする。
解答・判断ポイント
正解:×
固定資産税は1/6、都市計画税は1/3です。
誤肢分析
誤っている語句
「いずれも価格の1/3」
正しい修正
「固定資産税1/6、都市計画税1/3」
二つの税目の数字を同一化した誤肢です。

宅建試験ではここが狙われやすい

住宅用地では、1/6・1/3・2/3の三つを交換する問題に注意します。どれも住宅用地に関係する実在の数字なので、数字だけを見て誤りとは判断できません。税目と200㎡の区分を確認してください。

また、「200㎡以下」と「200㎡未満」のような境界変更にも注意が必要です。小規模住宅用地は住宅1戸につき200㎡までの部分なので、200㎡ちょうども小規模住宅用地側に入ります。以下・超えるを正確に読みます。

令和7年問24第1肢は、👉 固定資産税→小規模住宅用地→200㎡以下→1/6の順に確認すれば切れます。1/3を見た瞬間に「知っている数字」と安心せず、何税のどの部分についての数字かを確認してください。

固定資産課税台帳|閲覧と縦覧を区別

固定資産税では、固定資産課税台帳の閲覧と縦覧帳簿の縦覧を別制度として判断します。閲覧は自己に関係する固定資産の台帳内容を確認する制度で、縦覧は自己の土地・家屋の価格と他の土地・家屋の価格を比較する制度です。この章では令和7年問24第2肢を中心に整理します。

指定資料では、市町村長は納税義務者等の求めに応じて固定資産課税台帳を閲覧に供する義務があるとされています。また、一定の場合にはDV・ストーカー被害者の住所情報を削除したうえで閲覧させる取扱いも示されています。令和7年問24では、この住所情報の保護が正しい肢として扱われています。

縦覧は閲覧とは目的が違います。納税者が自己の固定資産価格が適正かを他の土地・家屋と比較する制度であり、東京都23区でも固定資産の価格比較を目的とする制度として案内されています。自分の台帳内容を見るのか、他の固定資産価格と比較するのかで分類してください。

閲覧と縦覧を比較します。この表を見る目的は、「固定資産課税台帳を見る制度」という曖昧な理解をなくすことです。本試験で誰が何を見るのかを確認してください。

制度主な対象主な目的
閲覧固定資産課税台帳自己に関係する台帳内容の確認
縦覧土地・家屋価格等縦覧帳簿他の土地・家屋との価格比較

この表では、借地人・借家人が登場したら閲覧を疑います。指定資料では、借地人や借家人も自己に関連する部分について課税台帳を閲覧できる形で整理されています。一方、縦覧は固定資産税の納税者が価格比較をする制度として区別されています。

個人情報があるから常に閲覧を拒否できるわけでもありません。法定の閲覧制度が存在する一方で、住所情報などには保護措置を講じる場合があるという関係です。閲覧させないのではなく、必要な情報保護をした上で閲覧させるという問題文に注意します。

例題7
固定資産課税台帳の閲覧と縦覧帳簿の縦覧は、いずれも他人の固定資産価格と比較するための制度である。
解答・判断ポイント
正解:×
価格比較を主目的とするのは縦覧です。
誤肢分析
誤っている語句
「いずれも」
正しい修正
「閲覧は自己に関係する台帳確認、縦覧は価格比較」
制度目的を同一化した誤肢です。

例題8
固定資産課税台帳には個人情報が含まれるため、法律上の閲覧請求があっても常に閲覧を拒否しなければならない。
解答・判断ポイント
正解:×
法定の閲覧制度が存在します。
誤肢分析
誤っている語句
「常に閲覧を拒否」
正しい修正
「法令上の閲覧対象者には必要な保護措置を講じて閲覧させる」
個人情報保護と閲覧制度を対立させた誤肢です。

宅建試験ではここが狙われやすい

課税台帳では、閲覧と縦覧の対象者・対象資料・目的の入れ替えが狙われます。どちらも固定資産の価格確認に関係するため、名称だけでは区別しにくくなります。「自分の台帳確認」か「他の価格との比較」かを基準にしてください。

また、個人情報保護を理由に閲覧制度全体を否定する誤肢にも注意します。住所を保護する必要がある場合でも、法定の閲覧義務そのものを消すのではなく、必要な情報を削除するなどの処理が問題になります。原則と情報保護措置を分けます。

令和7年問24第2肢では、👉 固定資産課税台帳→閲覧制度あり→住所情報に保護措置が可能という順で処理します。別制度である縦覧を持ち込まず、問題文が何の帳簿について述べているのかを確認してください。

免税点|税額ではなく課税標準を見る

固定資産税の免税点では、税額ではなく課税標準の合計額を基準に判断します。同一人が同一市町村内に所有する資産について、土地30万円未満、家屋20万円未満、償却資産150万円未満が基本です。この章では令和7年問24第3肢のひっかけを整理します。

土地の固定資産税額が30万円未満だから免税になるわけではありません。たとえば課税標準が2,000万円なら、標準税率1.4%で計算した税額は28万円ですが、土地の課税標準自体が30万円以上なので免税点には該当しません。税額30万円と課税標準30万円を交換しないことが重要です。

2026年現在も東京都主税局は、土地30万円未満、家屋20万円未満、償却資産150万円未満という免税点を案内しています。償却資産についても課税標準額が150万円未満なら課税されないとされています。

免税点を比較します。この表を見る目的は、数字と資産の種類を対応させることです。「未満」という比較語もセットで確認してください。

固定資産免税点
土地30万円未満
家屋20万円未満
償却資産150万円未満

この表では、30万円以下ではなく30万円未満です。課税標準が土地30万円ちょうどなら「30万円未満」に該当しないため、この免税点だけを理由に課税されないとはいえません。境界値では比較語まで確認してください。

免税点は一筆の土地や一棟の家屋ごとに判定するものとして覚えないことも必要です。指定資料では、同一人が同一市町村内に所有する土地・家屋・償却資産の各課税標準の合計で判断すると整理されています。複数の土地を分けてそれぞれ30万円未満なら全部免税という判断は避けてください。

例題9
同一人が同一市町村内に所有する土地の課税標準合計が28万円なら、原則として固定資産税は課されない。
解答・判断ポイント
正解:○
土地は課税標準30万円未満が免税点です。
誤肢分析
誤っている語句
なし
正しい修正
なし
税額ではなく課税標準を確認します。

例題10
土地の固定資産税額が28万円であれば、30万円未満なので免税となる。
解答・判断ポイント
正解:×
基準となるのは固定資産税額ではなく課税標準です。
誤肢分析
誤っている語句
「固定資産税額が28万円」
正しい修正
「土地の課税標準合計が30万円未満」
令和7年問24第3肢と同じ判断構造です。

例題11
家屋の固定資産税の免税点は、課税標準20万円以下である。
解答・判断ポイント
正解:×
家屋は20万円未満です。
誤肢分析
誤っている語句
「20万円以下」
正しい修正
「20万円未満」
以下と未満を交換した境界値の誤肢です。

例題12
償却資産の免税点は課税標準150万円未満である。
解答・判断ポイント
正解:○
土地・家屋とは大きく異なる数字です。
誤肢分析
誤っている語句
なし
正しい修正
なし
150万円を土地や家屋へ移さないようにします。

宅建試験ではここが狙われやすい

免税点では、**金額そのものより「何の金額か」**が狙われます。土地30万円という数字が正しくても、課税標準ではなく税額へ変更されていれば誤りです。令和7年問24第3肢はまさにこの型です。

数字交換にも注意してください。土地30万円、家屋20万円、償却資産150万円はすべて固定資産税の正しい数字なので、家屋30万円・土地20万円などへ変更されても文章として不自然ではありません。資産の種類と数字を一組にします。

さらに、「未満」を「以下」に変える問題もあります。👉 資産の種類→課税標準の合計→免税点→未満かどうかの順に処理すれば、税額や一つの資産価格へ判断軸をずらされても対応できます。

納税義務者の例外|所有者が死亡している場合

固定資産税の納税義務者は、原則として1月1日現在、固定資産課税台帳に所有者として登録されている者です。ただし、その登録所有者が死亡している場合などには、現に所有している者が納税義務者となる例外があります。この章では令和7年問24第4肢を中心に整理します。

指定資料では、所有者が死亡している場合は土地または家屋を現に所有している者が納税義務者となるとされています。したがって、課税台帳へ新しい所有者の登録がまだ済んでいないことだけを理由に、「誰にも固定資産税を課税できない」とは判断しません。名義が空白なら無税になるという結論を避けることが必要です。

東京都主税局の現行案内でも、登記・登録されている所有者が1月1日前に死亡している場合などには、1月1日現在その土地や家屋を現に所有する者が納税義務者になるとされています。原則を確認した後で、この現所有者課税の例外へ進んでください。

原則と例外を整理します。この表を見る目的は、「台帳に登録された者しか絶対に納税義務者にならない」という誤解を防ぐことです。まず原則を置き、その後で例外を確認します。

状況納税義務者の基本判断
通常1月1日の台帳上の所有者
登録所有者が死亡現に所有する者が問題になる
年途中に売買原則1月1日の所有者のまま
一定の所有者不明使用者が納税義務者となる場合あり

この表では、死亡と年途中売買を同じ扱いにしないでください。年途中に通常の売買があっただけなら1月1日の所有者という原則を使いますが、1月1日前に登録所有者が死亡しているなどの事情があれば例外の検討が必要です。原則を適用できない事情があるかを確認します。

所有者不明のケースでも「課税できない」と即断しないことが必要です。指定資料では、一定の場合に使用者が納税義務者となる例外も整理されています。試験では、納税義務者が誰にも存在しないという極端な結論を疑ってください。

例題13
1月1日前に固定資産課税台帳上の所有者が死亡している場合、新たな所有者の登録がなければ誰にも固定資産税を課税できない。
解答・判断ポイント
正解:×
現に土地や家屋を所有している者が納税義務者となる場合があります。
誤肢分析
誤っている語句
「誰にも固定資産税を課税できない」
正しい修正
「現に所有する者が納税義務者となる場合がある」
令和7年問24第4肢と同じ構造です。

例題14
1月1日現在の所有者として課税台帳に登録されている者が、1月2日に土地を売却した場合、その年度の納税義務者は原則として売主である。
解答・判断ポイント
正解:○
年途中の売買では1月1日の原則を使います。
誤肢分析
誤っている語句
なし
正しい修正
なし
所有者死亡の例外と混同しないでください。

宅建試験ではここが狙われやすい

納税義務者では、原則を絶対化する誤肢に注意します。確かに1月1日の課税台帳上の所有者が基本ですが、登録所有者が死亡している場合などには現所有者へ課税する例外があります。「台帳に登録されていない=絶対に納税義務なし」ではありません。

逆に、例外を通常の売買へ広げることも誤りです。1月2日に買主が現に所有していても、それだけでその年度の納税義務者が買主へ移るわけではありません。所有者死亡などの例外事情があるかを区別してください。

令和7年問24第4肢では、👉 1月1日→登録所有者死亡→現所有者の例外確認→課税できないとはいえないという順で処理します。原則と例外を同時に思い出さず、原則確定後に例外へ進む方法が安定します。

過去問分析

令和7年問24では、固定資産税について住宅用地特例・課税台帳閲覧・免税点・納税義務者が一問で問われています。正解2だけを覚えるのではなく、第1・3・4肢で何を一語ずつ変更して誤肢にしているかを理解する必要があります。この章では、各肢の決定語句と本試験での処理順を整理します。

最初に拾う語句は、「200㎡以下」「3分の1」「固定資産課税台帳」「住所を削除」「固定資産税額」「所有者が死亡」です。第1肢は課税標準割合、第2肢は閲覧時の情報保護、第3肢は免税点の基準、第4肢は納税義務者の例外を聞いています。同じ固定資産税でも各肢の数字・対象者を独立して処理してください。

本問で最も典型的なのは、正しい数字や正しい原則を別の場所へ移す方法です。1/3は固定資産税の一般住宅用地等で登場し、30万円は土地の免税点として正しい数字ですが、適用場所を変えると誤りになります。知っている数字だから○ではないという点が本問全体の共通テーマです。

最初に確認する語句
問題文では、小規模住宅用地、200㎡以下、3分の1、固定資産課税台帳、固定資産税額、所有者死亡を最初に確認します。
令和7年(2025年)問24

問24

固定資産税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 住宅用地のうち小規模住宅用地(200㎡以下)に対して課する固定資産税の課税標準は、当該小規模住宅用地に係る固定資産税の課税標準となるべき価格の3分の1の額である。
  2. 市町村長は、納税義務者等の求めに応じ、法令で定めるところにより固定資産課税台帳を閲覧に供しなければならない。ただし、当該部分に記載されている住所が明らかにされることにより人の生命又は身体に危害を及ぼすおそれがある場合、当該住所を削除する等の措置を講じたもの又はその写しを閲覧に供することができる。
  3. 市町村は、土地、家屋又は償却資産に対して課する固定資産税額が、土地にあっては30万円、家屋にあっては20万円、償却資産にあっては150万円に満たない場合においては、原則として固定資産税を課することができない。
  4. 固定資産税は、固定資産の所有者として、登記簿又は土地補充課税台帳若しくは家屋補充課税台帳に所有者として登記又は登録されている者に対して課されるため、所有者として登記又は登録されている個人が賦課期日前に死亡している場合、固定資産課税台帳に新たな所有者が登録されていなければ何人に対しても固定資産税を課することはできない。


正解:2
解説
第1肢は小規模住宅用地の課税標準を1/3としているため誤りです。第2肢は固定資産課税台帳の閲覧における住所情報保護について正しく、第3肢は免税点を固定資産税額で判断しているため誤ります。第4肢は所有者死亡時に誰にも課税できないとしているため誤りです。
各肢の正誤理由
1 誤り
小規模住宅用地とは、住宅用地のうち住宅1戸につき200㎡以下の部分です。固定資産税の課税標準は価格の1/6であり、第1肢の1/3ではありません。1/3という数字自体は他の住宅用地区分で登場するため、数字の所属先を変更した誤肢です。
誤っている語句
「3分の1」
正しい修正
「6分の1」
2 正しい
固定資産課税台帳には納税義務者の住所などが記載され、法定の閲覧制度があります。指定資料では、DVやストーカー等の被害者については住所を削除したうえで閲覧させることができると整理されています。閲覧制度を維持しながら情報保護措置を講じる内容なので正しい肢です。
誤っている語句
なし
正しい修正
なし
3 誤り
固定資産税の免税点は、固定資産税額ではなく課税標準の合計額を基準にします。土地30万円未満、家屋20万円未満、償却資産150万円未満という数字を使います。第3肢は30万円という数字ではなく、その数字を「税額」の基準へ置き換えた点が誤りです。
誤っている語句
「固定資産税額」
正しい修正
「土地の課税標準の合計額」
4 誤り
固定資産税は原則として1月1日の課税台帳上の所有者へ課税します。ただし、登録されている所有者が死亡している場合には、土地または家屋を現に所有している者が納税義務者となる場合があります。新しい所有者が台帳へ登録されていないことだけで、誰にも課税できないとはいえません。
誤っている語句
「何人に対しても固定資産税を課することはできない」
正しい修正
「現に所有する者が納税義務者となる場合がある」

問題作成者のひっかけポイント
第1肢では、完全に架空の数字ではなく正しい1/3を使っています。固定資産税の一般住宅用地では1/3、都市計画税の小規模住宅用地でも1/3が登場するため、「住宅用地は1/3」という曖昧な記憶を狙えます。小規模住宅用地という対象語を先に確認してください。

第3肢では、30万円という正しい数字を残しています。誤っているのは数字ではなく「固定資産税額」という基準なので、数字だけを暗記していると見抜けません。課税標準か税額かという名詞が正誤を決めています。

第4肢では、1月1日の台帳上の所有者という原則を利用します。その原則だけを覚えていると、登録所有者が死亡し新所有者の登録がない場合は課税相手がいないと思いやすくなります。例外として現所有者へ課税する仕組みを確認する必要があります。

受験生が迷う理由
固定資産税は、1/6・1/3・1.4%・30万円・20万円・150万円・1月1日など数字の種類が多いテーマです。それぞれ単位も役割も違いますが、まとめて数字だけ暗記すると問題文でどこへ使えばよいか分からなくなります。数字の横に「住宅用地」「税率」「免税点」「賦課期日」を付けて整理してください。

閲覧・縦覧のように数字が出ない論点も同時に問われます。数字問題ばかりだと思っていると、第2肢のような手続問題を必要以上に疑ってしまいます。肢ごとに論点を分類し、前の肢の知識を次の肢へ持ち込まないことが必要です。

納税義務者の原則と例外も迷いやすい部分です。1月1日の登録所有者という原則は強力ですが、死亡・所有者不明などの例外があるため、問題文に特別事情が書かれている場合はそこで止まって例外を確認します。原則だけで最後まで押し切らないことが重要です。

正しい判断手順
第1肢では「小規模住宅用地」という語句を見つけたら、200㎡以下・固定資産税1/6を確認します。第2肢では「固定資産課税台帳の閲覧」へ判断軸を切り替え、住所情報保護が可能かを確認します。各肢で制度を完全に切り替えてください。

第3肢では「免税点」という語句から、まず基準が課税標準であることを確認します。その後で土地30万円・家屋20万円・償却資産150万円という対象別の数字を当てはめます。数字より基準を先に確認することが重要です。

第4肢では1月1日の原則を確認し、その後に「所有者が死亡」という例外事情を拾います。👉 論点名→原則→数字または対象者→例外という処理を四肢共通で使えば、正解2へ安定して到達できます。

類似問題で使える知識
住宅用地では、固定資産税と都市計画税の数字比較がそのまま使えます。小規模住宅用地は固定資産税1/6・都市計画税1/3、一般住宅用地は固定資産税1/3・都市計画税2/3です。税目と面積区分をセットにしてください。

免税点では、数字交換と基準交換の両方へ対応できます。土地20万円、家屋30万円のような資産入れ替えだけでなく、「税額30万円未満」「評価額30万円以下」のように基準や比較語を変更する肢にも注意します。課税標準・未満まで一組にします。

納税義務者では、年途中の売買・登録所有者死亡・所有者不明を分けます。通常の売買なら1月1日の原則、死亡等の事情があれば現所有者等の例外を確認します。同じ「現在の所有者」という表現でも適用場面が違うことに注意してください。

宅建試験ではここが狙われやすい

令和7年問24は、数字の置換・基準の置換・原則と例外の逆転を一問で確認できる問題です。第1肢では1/6を1/3へ、第3肢では課税標準を税額へ、第4肢では例外を無視して課税不能へ変えています。誤りの作り方を理解すると類似問題へ対応できます。

正解肢である第2肢には数字がほとんどありません。そのため数字中心に勉強している受験生ほど、第2肢に自信を持ちにくい構造です。固定資産税では課税台帳の閲覧・縦覧も独立論点として処理してください。

最終的には、👉 1=1/6、2=閲覧制度、3=課税標準、4=現所有者の例外と一肢一論点で判断します。正解番号を暗記するのではなく、どの語句を直せば正しい文章になるかまで確認することが過去問攻略につながります。

一問一答|過去問の肢レベルで確認

一問一答では、固定資産税について1月1日、住宅用地1/6・1/3、免税点、閲覧と縦覧、納税義務者の例外を組み合わせた本試験型の肢を確認します。単純な定義問題だけでなく、正しい数字を別制度へ移した誤肢を中心に扱います。問題文では数字の直前にある対象語を確認してください。

問題1
固定資産税の賦課期日は毎年1月1日である。
正解:○
納税義務者を判断する基本日です。
誤っている語句
なし
正しい修正
なし

問題2
1月2日に土地を購入した者は、その年度の固定資産税について当然に納税義務者となる。
正解:×
原則として1月1日時点の所有者が納税義務者です。
誤っている語句
「当然に納税義務者となる」
正しい修正
「その年度は原則1月1日時点の所有者が納税義務者」

問題3
住宅1戸につき200㎡以下の小規模住宅用地について、固定資産税の課税標準は価格の1/6である。
正解:○
固定資産税の小規模住宅用地特例です。
誤っている語句
なし
正しい修正
なし

問題4
小規模住宅用地の固定資産税の課税標準は価格の1/3である。
正解:×
固定資産税は1/6です。
誤っている語句
「1/3」
正しい修正
「1/6」

問題5
住宅用地300㎡の場合、その全部について固定資産税の課税標準を価格の1/6とする。
正解:×
住宅1戸につき200㎡以下と超える部分を分けます。
誤っている語句
「その全部」
正しい修正
「200㎡以下は1/6、超える部分は1/3」

問題6
小規模住宅用地について、固定資産税は1/6、都市計画税は1/3を基礎に判断する。
正解:○
同じ土地でも税目によって割合が違います。
誤っている語句
なし
正しい修正
なし

問題7
固定資産税の標準税率1.4%は、小規模住宅用地の課税標準特例を示す割合である。
正解:×
1.4%は税率です。
誤っている語句
「課税標準特例を示す割合」
正しい修正
「固定資産税の標準税率」

問題8
固定資産税の土地の免税点は、課税標準の合計30万円未満である。
正解:○
税額ではなく課税標準を確認します。
誤っている語句
なし
正しい修正
なし

問題9
土地の固定資産税額が30万円未満なら、固定資産税は免税となる。
正解:×
基準は固定資産税額ではありません。
誤っている語句
「固定資産税額」
正しい修正
「土地の課税標準の合計」

問題10
家屋の固定資産税の免税点は、課税標準30万円未満である。
正解:×
家屋は20万円未満です。
誤っている語句
「30万円未満」
正しい修正
「20万円未満」

問題11
償却資産の固定資産税の免税点は、課税標準150万円未満である。
正解:○
土地・家屋より大きい数字です。
誤っている語句
なし
正しい修正
なし

問題12
土地の課税標準が30万円ちょうどなら、30万円以下なので免税点に該当する。
正解:×
基準は30万円未満です。
誤っている語句
「30万円以下」
正しい修正
「30万円未満」

問題13
固定資産課税台帳の閲覧と縦覧帳簿の縦覧は、まったく同じ制度である。
正解:×
対象資料・対象者・目的が異なります。
誤っている語句
「まったく同じ制度」
正しい修正
「閲覧と縦覧は別制度」

問題14
縦覧は、自分の固定資産の価格を他の土地・家屋の価格と比較するための制度である。
正解:○
価格の適正性を比較するために使います。
誤っている語句
なし
正しい修正
なし

問題15
固定資産課税台帳に個人情報がある以上、法定の閲覧請求に対しても必ず閲覧を拒否する。
正解:×
法定の閲覧制度と必要な情報保護措置を両立させます。
誤っている語句
「必ず閲覧を拒否」
正しい修正
「必要な情報保護措置を講じて法定閲覧に対応する」

問題16
1月1日前に課税台帳上の所有者が死亡していた場合、新所有者の登録がなければ誰にも固定資産税を課税できない。
正解:×
現に所有する者が納税義務者となる場合があります。
誤っている語句
「誰にも固定資産税を課税できない」
正しい修正
「現に所有する者が納税義務者となる場合がある」

問題17
1月1日の登録所有者が存命で、その後通常の売買があった場合でも、買主が現所有者になれば納税義務者は直ちに買主へ移る。
正解:×
年途中の通常売買では1月1日の原則を使います。
誤っている語句
「直ちに買主へ移る」
正しい修正
「その年度は原則1月1日の所有者が納税義務者」

問題18
固定資産税の問題では、1/6や30万円という数字が正しければ、その対象を確認する必要はない。
正解:×
正しい数字を別の対象へ移す誤肢が頻出します。
誤っている語句
「対象を確認する必要はない」
正しい修正
「数字が何についての基準か確認する」

問題19
固定資産税の免税点では、土地・家屋・償却資産をそれぞれ区別して課税標準の合計を確認する。
正解:○
資産ごとに免税点の数字が違います。
誤っている語句
なし
正しい修正
なし

問題20
令和7年問24では、第2肢が正しい。
正解:○
第1・3・4肢が誤りで、正解は2です。
誤っている語句
なし
正しい修正
なし

一問一答では、正しい数字を見つけた後が本当の判断です。1/3も30万円も固定資産税関連で実際に使われる数字なので、数字だけの暗記では誤った対象へ移されたときに対応できません。対象・制度・数字を一組にしてください。

免税点では特に「税額」と「課税標準」を見分けます。住宅用地では「固定資産税」と「都市計画税」を見分け、納税義務者では「現在の所有者」と「1月1日の所有者」を見分けます。ひっかけの中心は似た概念の入れ替えです。

また、例外問題では原則を先に確定します。登録所有者死亡という特別事情がある場合だけ現所有者の例外へ進み、通常の年途中売買にまで例外を広げないことが必要です。原則→特別事情→例外という順序を固定してください。

宅建試験ではここが狙われやすい

一問一答型では、一語だけを交換して誤肢にする方法が多く使えます。「1/6」を「1/3」、「課税標準」を「税額」、「未満」を「以下」、「閲覧」を「縦覧」へ変えるだけで自然な選択肢になります。変更された一語を探してください。

納税義務者では、「所有者」という同じ言葉が複数の意味で出ます。課税台帳上の所有者、現に所有する者、年途中の買主を同一視すると、原則と例外を区別できません。1月1日と特別事情を必ず確認します。

本試験では、👉 住宅用地なら面積と割合、免税点なら課税標準と未満、納税義務者なら1月1日、台帳なら閲覧か縦覧と論点ごとの確認場所を固定してください。数字を大量に暗記するより、見る場所を決める方が安定します。

FAQ

固定資産税のFAQでは、年途中の売買、200㎡の境界、複数土地の免税点、住宅建築中の土地など、本試験で迷いやすい条件変更を扱います。本文の単純な言い換えではなく、どのルールへ戻れば判断できるかを中心に確認します。固定資産税では特に1月1日という時点が複数の論点を左右します。

Q1.1月1日に土地を持っていて、1月2日に売却した場合も1年分の固定資産税を負担しますか?
地方税法上の納税義務者は原則として1月1日の所有者です。売買当事者間で日割り清算しても、地方税法上の納税義務者が途中で変わるわけではありません。

Q2.12月31日に土地を売却し、1月1日には買主名義なら誰が納税義務者ですか?
原則として1月1日現在の課税台帳上の所有者を確認します。売買契約を締結した日だけでは判断しません。

Q3.住宅用地がちょうど200㎡なら1/6ですか?
住宅1戸につき200㎡までの部分が小規模住宅用地です。200㎡ちょうどは小規模住宅用地側として判断します。

Q4.住宅用地が201㎡なら全部1/3ですか?
全部ではありません。200㎡までの部分が1/6、200㎡を超える1㎡の部分が1/3という形で分けます。

Q5.住宅をこれから建てる更地なら、小規模住宅用地の1/6を使えますか?
原則として1月1日現在住宅が存在しない建築予定地は、住宅用地として扱われません。賦課期日の現況を確認してください。

Q6.固定資産税が25万円なら土地30万円未満なので免税ですか?
免税点で見るのは税額ではなく課税標準です。25万円という税額だけでは免税点を判断できません。

Q7.同じ市内に課税標準20万円の土地を2筆持っている場合、どちらも30万円未満なので免税ですか?
一筆ごとではなく、同一人が同一市町村内に所有する土地の課税標準の合計を確認します。20万円+20万円なら合計40万円となるため、土地30万円未満という基準だけで免税にはできません。

Q8.土地30万円ちょうどなら免税ですか?
土地の免税点は30万円未満です。30万円ちょうどは「未満」には含まれません。

Q9.家屋の免税点も土地と同じ30万円ですか?
違います。家屋は20万円未満であり、土地30万円未満と数字を分けます。

Q10.固定資産課税台帳の閲覧と縦覧は、どちらを使っても同じ情報を確認できますか?
同じ制度ではありません。閲覧は自己に関係する台帳内容、縦覧は他の土地・家屋との価格比較という目的の違いがあります。

Q11.借家人は固定資産税の納税者ではないので、課税台帳について何も確認できませんか?
指定資料では、借地人・借家人も自己に関連する部分について閲覧できる制度として整理されています。納税者だけに限定した縦覧制度とは分けてください。

Q12.1月1日前に登記名義人が死亡し、相続登記がまだなら固定資産税は課税されませんか?
課税されないとは限りません。現に土地や家屋を所有している者が納税義務者となる場合があります。

Q13.固定資産税の標準税率1.4%と住宅用地1/6はどう使い分けますか?
1/6は課税標準を小さくする特例で、1.4%はその課税標準へ掛ける税率です。計算の段階が違います。

Q14.小規模住宅用地は固定資産税も都市計画税も同じ1/6ですか?
違います。固定資産税は1/6、都市計画税は1/3なので、税目を確認してから数字を選びます。

Q15.固定資産税の問題で最初に数字を探すべきですか?
数字より先に、納税義務者・住宅用地・免税点・課税台帳のどの論点かを分類します。その後で必要な数字だけを当てはめてください。

FAQで共通するのは、条件を一つ変えるだけで適用するルールが変わることです。200㎡と201㎡、12月31日と1月2日、課税標準と税額という小さな違いが結論を分けます。問題文の数字だけでなく、その数字の前後にある条件語を確認してください。

年途中の売買では、実務上の日割り清算と地方税法上の納税義務者を分けます。住宅用地では土地全体を一括判定せず、200㎡までの部分と超える部分を区分します。免税点では個々の資産ではなく、同一市町村内の課税標準合計を確認します。

課税台帳制度では、閲覧と縦覧を同じ制度だと思わないことが重要です。誰が・何を・何のために見るのかを確認すれば、対象者や情報範囲を入れ替えた問題にも対応できます。数字がない肢でも判断手順を固定してください。

宅建試験ではここが狙われやすい

境界問題では、200㎡以下を200㎡未満へ変える、30万円未満を30万円以下へ変えるといった比較語の変更に注意します。数字が同じなので流し読みでは発見しにくく、宅建試験で使いやすいひっかけです。「以下・超える・未満」を必ず拾ってください。

年途中売買では、現在の所有者という日常感覚がひっかけになります。現在買主が住んでいても、その年度の地方税法上の納税義務者は1月1日時点で判断するため、問題文の時系列を確認します。実務慣行と税法上の義務を分けてください。

最後に、都市計画税との数字交換にも注意します。👉 固定資産税=小規模1/6・一般1/3、都市計画税=小規模1/3・一般2/3という比較を持っておけば、住宅用地特例の多くの誤肢を短時間で処理できます。

まとめ

固定資産税では、最初に毎年1月1日という賦課期日を確認し、原則としてその時点の固定資産課税台帳上の所有者を納税義務者と判断します。住宅用地なら200㎡以下の小規模住宅用地は固定資産税の課税標準1/6、200㎡を超える一般住宅用地は1/3です。免税点では税額ではなく課税標準を見て、土地30万円未満・家屋20万円未満・償却資産150万円未満を区別します。

令和7年問24では、第1肢が小規模住宅用地を1/3へ変更し、第3肢が免税点の基準を課税標準から固定資産税額へ変更しています。第4肢では登録所有者死亡時の現所有者課税という例外を無視しており、第2肢の固定資産課税台帳の閲覧に関する内容だけが正しいため、正解は2です。ポイントは正しい数字を知ることより、その数字が何の基準かを確認することです。

ひっかけ問題では、1/6と1/3、課税標準と税額、未満と以下、閲覧と縦覧、原則と例外が入れ替えられます。過去問では一肢ごとに論点を分類し、住宅用地なら面積、免税点なら課税標準、納税義務者なら1月1日、課税台帳なら制度目的を見る方法が有効です。問題文のどこを見るかを固定してください。

宅建試験ではここが狙われやすい

試験直前は、1月1日・1/6・1/3・30万円・20万円・150万円という数字だけを並べて復習しないことが重要です。1月1日は賦課期日、1/6と1/3は住宅用地の課税標準、30・20・150万円は免税点というように、必ず数字の意味まで確認します。正しい数字を別の制度へ移したひっかけを防げます。

本試験での判断順序は、課税場面→1月1日→納税義務者→課税標準→住宅用地特例→免税点→例外です。課税台帳が出た場合だけ閲覧・縦覧の判断へ切り替えます。固定資産税は、数字の暗記より問題文のどこを見るかを固定することが過去問攻略につながります。


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