宅建過去問の正しい使い方とは
1. まずは試験の全体像を把握する
(1) 出題範囲の確認
宅建試験では、以下の4つの分野から出題されます。
- 権利関係(14問) … 民法、借地借家法、不動産登記法など
- 宅建業法(20問) … 宅建業者のルール、免許、報酬計算など
- 法令上の制限(8問) … 都市計画法、建築基準法、国土利用計画法など
- 税・その他(8問) … 不動産取得税、固定資産税、地価公示法など
試験の約7割(28問)が「宅建業法」と「法令上の制限」なので、まずはこれらを重点的に学ぶのが効果的です。
(2) 合格ラインの確認
宅建試験の合格ラインは毎年異なりますが、**50点満点中35点前後(70%)**が目安です。
2. 過去問題の正しい使い方
(1) 問題を解く前に基礎知識をインプット
過去問をいきなり解くのではなく、まずはテキストや講義で基礎知識を学びましょう。
学習の順序としては、
- 宅建業法
- 法令上の制限
- 権利関係
- 税・その他
の流れで進めると効率的です。1周目の学習では、細かい部分にこだわりすぎず「全体の流れ」を把握することを意識しましょう。
(2) 1回目は時間を測らずにじっくり解く
- 間違えた問題にはチェックをつける
- 解答解説をしっかり読む(正解できた問題も含めて)
- なぜ間違えたのかを分析
- 知識不足 → テキストに戻って復習
- ケアレスミス → どうすれば防げるか考える
(3) 2回目以降は時間を測って解く
- 1問 1分30秒 を目安に解く(50問で75分)
- 試験本番と同じように、過去問を 3〜5年分連続で解く ことで実戦力を高める
(4) 間違えた問題を「弱点リスト」にまとめる
間違えた問題を放置せず、「間違えた理由」と「正しい知識」をまとめたノートを作りましょう。
例えば、
Q.「重要事項説明書の記名押印は誰がする?」 誤答:宅建士のみ → 正解:宅建士と事業者の両方が必要
このように簡潔にまとめると復習しやすくなります。
3. 過去問を繰り返す「5回解き法」
(1) 1回目(基礎知識を学んだ後)
- 過去問を解き、解説をしっかり読み込む
(2) 2回目(1週間後)
- 間違えた問題を重点的に解き直し、解説を再確認
(3) 3回目(1ヶ月後)
- 1回目と2回目で間違えた問題のみ解き直す
(4) 4回目(試験1ヶ月前)
- 本番と同じ形式で、時間を測って解く
(5) 5回目(試験直前)
- 最終確認として、特に間違えやすい問題を重点的に復習
この方法を実践することで、知識を確実に定着させ、合格に近づくことができます。